日本の世論が右傾化している、というのは外国がふつうに受け止めていることである。
日本人拉致問題の一定程度の解決をきっかけに、拉致問題を体制問題にすりかえる論調がメディアをリードしはじめ、今では日本では朝鮮の社会体制を転覆することこそが最大の目的であるというネオコン論理が当然のように語られるようになった。
市民派にして現象追随の特徴をもつ朝日系メディアはそれにほとんど無批判である。
朝鮮は日本の一部ではない。外国である。ただ韓国だけが朝鮮の同胞であり、内部問題と主張する権利がある。それなのに、アメリカがイラクにした仕打ちを僭越な大国主義と認め非難した人々も、朝鮮に対しては、日本で今言われている、体制転覆が第一である、という同様の主張を平気で見すごしている。
朝鮮に対して、平然とこういうことを言っている底に、韓国を日本に併合したかつての大日本帝国の大国主義的意識と同じ意識が働いているのではないか、と反省してみるべきである。