北朝鮮での日本人拉致事件に関して、主に左翼の側から日本も強制連行や従軍慰安婦をしていたじゃないかという意見が出ます。そのように左翼は戦前の日本を「強制連行」「南京大虐殺」「創氏改名」などといったキーワードをもって、一切の弁護なしにとにかく悪の帝国であったとしか描かない感じがします。私も以前は左翼の意識をもっていたので、そのような史観に共感していましたが、色々と知識が広まると左翼の日本暗黒史観はおかしいと感じるようになりました。
昔は月刊誌の『諸君』や『正論』等の保守系雑誌は、思想的に偏った右よりの人のウソやデマで固めた主張ばかり載しているものと信じていました。これは左翼に洗脳されていたためと今では思っています。その手の月刊誌『諸君』の7月号に特集として「昭和史 日本人の共有常識」と称して「満州国」「南京大虐殺」「創氏改名」「朝鮮人強制連行」「慰安婦」などなどのキーワードについて各分野の専門家に検証させています。そのいくつかについて触れます。
「南京大虐殺」については「大虐殺派」も「虐殺などなかった派」も共に否定する立場の方が書いておられます。すなわち虐殺はあったが「大」がつかない程度であったという立場です。当然のことながら、虐殺数の推定に必要な「紅卍字会」及び「崇善堂」の死体埋葬数の数値の検証もしております。それと降伏の意思表示をせずに逃げている敵兵を殺すのも虐殺に入るとしている「大虐殺派」の見解については、明らかにおかしいとしておられます。南京での虐殺数についての論争は、このように今も真剣な研究に基づいて続いていることが分ります。
「朝鮮人の強制連行」については、何も知らずにこの用語を使っている方はこの検証を読んでもらいたいです。当時は強制連行などという言葉はなく、昭和19年9月から始まった「徴用」というものがそれに当たるわけです。しかしそれ以前の昭和14年から始まった自由募集や斡旋の段階から強制連行としているのは明らかにおかしいです。その強制連行に当たる「徴用」も全てそのようにエゲツナイものだったのかといえば、当時の状況から考えて疑問が出ます。また教科書に掲載された強制連行の証言の矛盾点も指摘されております。
「創氏改名」は韓国出身の評論家、呉善花(オソンファ)さんが書いておられます。1990年に出版された「スカートの風」の著者で、私はこの著書で韓国と日本の国民意識の違いに、特に韓国社会のすさまじい女性蔑視に愕然とさせられたものです。ここでは韓国人から見た創氏改名について良心的に検証されています。本当に読むに値する論文です。
このHPを読む人の中には保守系の意見など聞きたくもないと言う人も多いかもしれません。しかし共産党の指導部はよくウソをついたり、誤魔化したりすることがこのHPで明らかになっております。したがって左翼の主張もやはり疑問を持つべきだと思います。問題は正しい事実を知ることですが、左翼の側が隠している事実でも保守の側は明らかにしていることはよくあります。大切なことは自分で色々な事実を探ってみることです。