当綱領改定案をざっと読んでの感想です。
1.結局、共産主義とは何か、社会主義とは何か、資本主義の枠内での民主主義革命とは何か、理論的に説明不能になってしまったことすら自覚していないようだ。
2.共産主義の日本っていったい何? このグローバルな時代に、一国主義的な(スターリン主義的伝統)枠組みからいつまでたっても出られないんですね(それが議会主義の根源でしょうか)。
3.冷戦後の資本主義・自由民主主義の勝利、スターリン主義=左翼全体主義=マルクス・レーニン主義(科学的社会主義)の破綻の意味がまったく理解できていない。後者についての反省・自己批判がまったくない脳天気ぶり。
4.「国民の合意」なる民主主義を前提にすれば言及する必要のないものに天皇制も自衛隊も下駄をあずける没主体性・無責任。自衛隊の存在を肯定するのはよい。しかしそれがいかなる意味で必要かの分析と反省の深まりがないから、そうなってしまう。
5.40年間政権をかすめもせず、社会構造の変革にほとんど役立たなかったこれまでの路線を試され済みとかいう宗教性。
「統一戦線」・「共産主義」などのジャーゴンとしか言えない言葉が何を覆い隠しているのか、よく考えてもらいたい。おしなべて共産主義をめざした政権が最低限の自由と民主主義を保障できていない現実を、自らの痛みとしてとらえ返せば、こうはならないと思うのだが・・・。