投稿する トップページ ヘルプ

一般投稿欄

変革をめぐる道の2つの分岐-ところで共産主義ってなあに?

2003/6/8 ichitake、50代、零細企業経営者

 最近、当掲示板では「共産党の右傾化批判」「資本主義批判」「社民党・福島瑞穂批判」「直接民主主義=違憲=ファシズム論」などが盛んに書き込まれています。
 先の投稿でも書きましたが、当掲示板を見ていても変革をめぐる2つの道の分岐を予感せざるをえません。
 1つは、共産党の右傾化を批判し共産党の左翼性を守ろう(育てよう)とする傾向。
 さざ波もこの傾向なのでしょうね。
 2つは、政治と社会を現実に変えるために世論に近づくべきで、選挙協力にもっと熱心になるべきという傾向。
 この2つの傾向がまったく相容れないものとは思いませんが、やはりかなり隔たった政治傾向であると思います。
 右傾化ってなあに?とのわたしの質問に答えていただいたのかどうかわかりませんが、ある準看さんは「安保破棄」と「反独占資本」と書き込まれています。
 安保廃棄を主張されることには反対しませんが、世論調査では国民の多くは安保を支持しています。反独占を主張されるのは自由ですが、具体的には何をすることでしょうか?
 直接民主主義がファシズムの引き金になったなどと言い、福島瑞穂さんをファシスト呼ばわりすることは許されませんよ。
 共産党ファンさんは社会民主主義者は資本主義永続論者であり、人類は資本主義では解決できない様々な問題を抱えており、共産主義の旗を守ることは人類史的にも意味があると力説してみえます。
 まあ、共産党や新社会党が共産主義だか社会主義だかを守るのは勝手ですが、ソ連や東欧の悲劇と失敗、カンボジアの国民虐殺、今も繰り返されているだろう北朝鮮や中国での人権侵害を直視してからにしていただきたいですね。
 ところで質問。資本主義や社民主義では絶対解決しない人類の問題を解決するという「共産主義」「社会主義」ってなあに?
 価値がどうの、生産手段の社会化がどうのって理論も論争もありましたが、実は歴史的制約をつけたとしても明示できていないのが実態ではないでしょうか。
 内容も明示できない「共産主義」「社会主義」をお題目に、具体的な問題解決に取り組む市民や運動を社民主義だの右傾化だのと非難することは、日本と世界の変革に百害あって一利なし、としか思えません。
 当掲示板でも少なくない方が共産党を批判するのは、右傾化とか左傾化とかではなく、前衛意識を棄てもっと国民や他の政党勢力と協力して国民の多数派を形成して現実政治を変革して欲しいのにやっていない!というところにあるのだと思います。
 共産党や新社会党がそして当掲示板の右傾化批判の投稿者が「真の共産主義」や「真の社会主義」を唱えるのはどうぞご自由にですが、現実に何が問題なのか、国民の考えはどうなのか、どのような政治分岐を提示すれば国民の多数派を形成し現実の政治や社会を変革できるのかという運動の方向にこそ、より多くの知恵と力を注いでいただきたいと思います。

PS.ちなみに世論調査に示された国民多数の意思とは「景気回復制作の立案実行」「銀行への税金投入反対」「官僚のための規制の撤廃-構造改革の推進」「イラク戦争反対」といった内容ではないでしょうか。