私はこのHPを数年読み続けています。このwebが善意の党員によるものであり、投稿される方も、前向きに革新運動を進めたいことは良く分かります。しかし、数年読み続けて、この議論には出口がないことも良く分かりました。理由は、いくつかありますが、ひとつは、『さざ波通信』主催者は、真正共産主義の観点から、現在の共産党を批判する(右傾化)としていますが、批判の多くは原理主義的批判であり、それは政治集団のあり方にとって一部でしかないことです。原理原則に照らして行動することの正当性が最も強く顕現するのは、宗教集団です。しかし、政治集団は、公平や人権、利益といった価値を実現することを目的としています。政治集団の本質的価値は、誰の利害を反映し、実現するかにあり、政策や行動の評価は、その点で評価すれば済むことです。ところで、さざ波通信が一方展開している真正共産主義の観点からの批判は、一定の原理によって政策や行動を批判する点において、みずから苦しめられている集中制(私は「民主」をつけて呼びたくありません。官僚主義の発生源である組織原理に、括弧付きであれ、民主をふすなどとんでもないこ・・・(文字化け)・・・非人間的な対応を思い起こしてください)が正当化されるのです。
出口がないということの最大の理由は、さざ波通信の中に、原理主義的正統性によって、他を断罪するエトスが払拭し切れておらず、批判の対象としている現共産党執行部ときわめて類似した発想を見出せることです。