10年ほど前に学生自治会の活動に携わっていたものです。
私の経験的には、当時でも共産党や民青の受け売りのようなことをやっていれば学生にソッポを向かれる状況でした。従って、当時から多くの真面目な学生自治会役員は多様な学生の意見を踏まえた活動を積み重ねていたものと思います。
中には、学生にどう思われようと全く意に介さない「前衛的な」役員もいたようですが・・・。
私自身も、学生から乖離し職業活動家のようになることをもっとも恐れていました。だから、意地でも4年で大学を出て就職をしようと思いました(もちろん、様々な理由から大学に残ったり就職をしない人を軽蔑するものではありません)。この心境は、「元プロレスラー」というステレオタイプにはまることを嫌い、引退後に大学の研究者となった故ジャンボ鶴田氏に近いものです。
一方で、共産党サイドとしては、学生運動の「正しい」発展には党の指導が必要であると考えているようです。これは、私のような民青に所属しない学生自治会役員にはあまり愉快なことではありません。
もちろん、党が何と言おうと学生運動側が自主性をもって活動すればよいのですが、当時の全学連執行部は共産党の傀儡のようでしたのでそうはいきませんでした。
私の大学を中心に全学連大会でかなり反対意見を主張しましたが結局は大きな効果をあげることはできませんでした。実際に各大学で取り組まれることのない「小選挙区制反対」や「米の輸入自由化反対」の運動方針は採決され(個人的には小選挙区制にも米の輸入自由化にも反対です)、共産党や民青からの来賓は万雷の拍手をもって迎えられました(私たちは退席して抗議しました)。
そんな4年間でしたが、学生運動の経験は私にとってはとても有意義なものでした。
私が今の学生に伝えたいのは、学生運動を一生懸命やりつつ、それだけの大学生活に終わらせて欲しくないということです。
それから、卒業後の進路については、会社勤めだけではなく、NPOや専門資格を目指すなど、いろいろな生き方がありえます。しかし、どんな道を選ぶにしても「左翼サークル」的なものに守られて生きるのではなく、一人の社会人としてまず一人前になることが必要だと思います。そうした一人前の市民が連帯を始めたとき、あらたな対抗勢力が築かれていくのだと思います(このあたりは、ふみさんと意見が近いと思います)。
青年Yさんへ
あなたの大学生活は私に近かったと思います。もし同じ時期に大学に在籍していれば親友になったと思います。
ただ、全学連が「共産党系」と呼ばれていることについては(私のいたころには)やむをえない部分があったと思います。
よいお仕事を見つけられることをお祈りしております。
准看護婦さんへ
私も上述のような経験をしていますので、学生運動に対する厳しい指摘はよくわかります。学生運動の共産党からの自立が必要であると私は強く思っています。
しかし、学内の表現行為は基本的に自由であるべきと私は思います。それが授業を妨害してはならんというのは当然のマナーであって、授業を妨害するようであれば、規制の必要性云々より以前に学生から総スカンを食うでしょう。
いずれにせよ、ふみさん、准看護婦さん、青年Yさんとも違いはそんなに大きいとは思えません。価値観を共有して手を携えていけると私は思うのです。