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一般投稿欄

筆坂氏の問題を振り返って共産党に見い出した事

2003/7/28 ミラクル・ヤン、20代、会社員

 初めて投稿させていただきます。
 私は共産党員でもなければ他党の組織的支持者でもない、いわゆる無党派層という立場の人間です。
 それでも、政治に関しては一有権者として自分なりの目で見、解釈した上での一票を投じようと考えており、今回はその私的見解の部分で書かせていただきます。
 今まで特定の団体などで学んだ訳ではないので、間違いや稚拙な部分も多々あるとは思いますが、なにとぞ寛容に見ていただければ幸いです。

 主義や思想などではなく、世間における自身の経験から物事に対しての価値感や判断の基準を学んだ私のような一般人にしてみれば、今振り返ってみても筆坂氏の問題に対しての党の対応は、やはり説明責任に欠けるものであったと思います。
 共産党員の友人に打診してみたところ、党発表を見てくださいと言われましたし、それ以上の詮索はゴシップ的であるとも言われました。
 しかし、その事を客観的に眺めたときに、自分なりのある一つの見解に辿り着きました。
 見ようによっては反共的だとか邪推などと言われるかもしれませんので、不快に思われた方には先に謝っておきます。

 今回の、いわゆる『筆坂セクハラ問題』で見えた事が二つあります。

 一つは、今にしてみれば対応が早すぎたのではないか、という点です。

 今まで他党の辞職に追い込まれた国会議員に見られたような公的な捜査が入ってからの見苦しい対応ではなく、事件発覚後の迅速な内部調査・即刻処分であった事は、いかにも厳格な対応で、私たち一般人には清潔で見事な手法と評されたかもしれませんが、見方によってはその次を論ずる側に全く付け込む隙を与えないための策とも取れたと思います。
 要は、正論も含めたそれ以後の追跡的必要性を、完全に遮断してしまえたという事です。

 具体的に例えるとすれば「筆坂氏は除名処分が適当ではなかったか?」などといった追加説明の希求・要求が仮にあったとしても「自浄作用は十分に働いており、もう処分も済んだ事だ」という発表をすれば追加的な説明を回避できるといった類の事です。
 内部で疑問を感じた人間からも、外側のあらゆる人間に対してからも説明責任を逃れ、全てを終結させてしまったような感のある方法論も含まれていたのだと後になって感じました。

 二つ目は共産党の体質です。

 これは、セクハラをし議員を辞職せざるを得ないような人間を抱えていた政党という、単なるマイナスイメージ的なものではありません。
 社民党の土井党首続投にも言えると思いますが、いわゆる革新系といわれる組織のありようが、なんとなく見えたような気がします。

 確かに、かつてより存在する自民党主体の体制に対して正しい立場で反旗を翻すという立場をとり、その上、水面下でもあらゆる偏見を相手にしなければならないというのであれば、組織としても、それを支える人間としても強い一致団結が求められるのだと思います。
 汚職や陰謀的なものなどの悪辣な性質のものについては、確固とした団結姿勢の必要性はなおさらの事だと思います。

 しかしその結果、悪い意味において『世間の一般常識をも超えた組織的擁護体制』というデメリットも生み出してしまうと思います。

 具体的な例で言えば、仮に身内同士の間で起こった犯罪的な事象などがあった場合、組織の弱体化を防ぐため、その行為を隠蔽してしまうような事もあり得るのではないでしょうか?

 組織の内側で出された純粋な批判・疑問に対してもそうです。
 派閥の禁止というものも関わってくるのでしょうが、組織内における全て争い的な出来事というのが『自分たちの理想に突き進む上で、足並みを乱す障壁』として、ある意味で一くくりにして認知されてしまうのではないでしょうか?
 他の投稿も読ませていただきましたが、上層部における利己的な決定との指摘や、表では民主主義を掲げているのに組織の中ではそれが生きていないとの指摘、他組織の追及は厳しいものであるが自分たちの問題となると急に稚拙になると仰っていた方もおられましたが、その理由は、そういったことに起因すると思います。

 なんだか悪いことばかり言ってしまったような書き方をしましたが、確かにそればかりではなく共産党の政策や姿勢における多大なるメリットの部分も全く感じていない訳ではありません。
 しかしこれが今回の自分なりの解釈であり、気付いた事です。

 これからは今までの『国民のため』という声よりも、自分たちの主義・思想はこういうものだという説明をハッキリ踏まえた上で国民に対しての主張をしていただければ、私のこういった見解も正しい理解に変わっていくのだと思います。

 長くなりましたが、この辺で終わりにしたいと思います。
 なお、最後まで読んでいただいた方には心より感謝いたします。