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スパルタクスさんへーー何がおっしゃりたいのですか?

2003/7/12 長壁 満子、40代、金融

 もしや、私のパレスチナ、東欧・ロシアびいきをよしなさいーーとおしゃりたいのでしょうか。イスラムもイスラエルもどっちもどっち、ケンカ両成敗だといいたい?

 「ニューヨークのテロは日本人が巻き込まれているからよいかんじがしない。なんの罪もない人々が下半身を吹っ飛ばされて激痛に耐えて生きていかねばならぬのを理解しろ!? かれがシャロンの支持者だと確認したか!?」
 あなたのこうした上記のセリフは、9・11直後、私が某職域で、社長〈40代)からいわれました。「長壁さんは、自分の家族が巻き込まれていないから、そういえるのだ」とーー
 おりしも、あのブッシュが「戦争だ!」と叫び、アフガン攻撃をやる寸前のときでした。
 私は、「問題は事件の原因、背景でしょう。
 何故、テロがおこったのか。
 何故、米国なのか。
 何故、ペンタゴンなのか。(このことは、皆さん、無視なさっていますが)
 何故、富と経済の象徴である貿易センタービルなのか。」
 と問いました。
 自分の都合、または、たまたま近しい人のみに焦点をあてて、そこから物事をみる限りにおいて、あなたもまた、問題の論点がぼけてくるとおもいますよ。
 たぶん、わたしがイラク戦争で何度ものべてきたことですが、もうう一度くりかえします。
 私がこのさざ波に参加している意味は、おどろおどろしいプロパガンダの一端を、ほりくずすことにあります。微々たる力は承知の上で、今それをすることが、私にできる反戦なのだとおもっているのです。もっとも、現実は、こんな私の存在など歯牙にもかけず、プロパガンダ戦争は着々と実効されていきますが。
 また、「パレスチナの悲劇を取り上げるものの中に、ネオナチの系列がある?」
 それがどうかしたのですか。そうした輩は、どこの世界にでもいるでしょう。たとえば、「救う会」に集う人間のなかに、何割が、本当に、純粋に、拉致帰国者やその家族のことを心配して行動しているでしょうか。
 最近は、募金活動と称して、ネコババしている集団が続出しているとききました。
 それに、たまたま、日本がイラク特措法を可決し、現実に日本が戦争ををやらかそうとするとき、その対象に視点がいくのは、当然でしょう。北朝鮮の脅威をあおり、イラクの大量破壊兵器を捏造し、米国の犬になって、日本国家は、殺人にいくのです。
 スーダンやインドネシア、ミャンマーはどうでもいいなんて、だれもいってはいませんよ。スーチーさんの悲劇も、はらわたがにえくりかえっています。もっとも、私の怒りは、その国の権力と日本国家の欺瞞性にたいしてですが。
 スパルタクスさん、もう少し、世界史および歴史を、広く、公正な視点で見る努力をしませんか。今、何をみなければいけないのか、何を語らねばならないのかを、ご自分の頭で、冷静に検証してみてください。今の危険な流れは、あなたの人生に直接、かかってくることなのですよ。
 最後に、申し添えておきますが、私には、パレスチナにも、イスラエルにも、アメリカにも、知人、友人はひとりもいません。この度の事件に関する人は、もちろん日本人のなかにもです。そうした、利害関係のない私が、この2年間、様々な情報、勉強会のなかから得た自分の考えをのべているに、すぎません。
 ただ、若かりし?頃、活字の世界にいたこともありますから、ほんの少し、ジャーナリズムにたいしては、シビアな視点があるかもしれません。