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2003/7/1の共産党ファンさんの「朝日新聞論説委員は何故ここまで反共主義か！」にからめてたわごとを。
私も実は共産党は党名を変更し共産主義（科学的社会主義＝マルクスレーニン主義）を脱却し、大きな意味で新しい社民主義（市場経済・私有財産を前提とし社会・経済の民主主義的変革をめざす）化すべきと思っているので、別に論説委さんを代弁するわけではないんですが、次のように考えます。
まず、朝日の論説委もそうだろうけれど、上のように私が言ったからといって、共産主義政党・思想の存在を認めていないわけでも、その非合法化を主張しているのでもないということに同意していただけますか？朝日新聞という一私企業の新聞あるいは私という個人の考えとして、共産党という公党の綱領（案）を批判しているだけなのです。それを「反共主義」と言われちゃ、民主党の方針を批判したら「反民主義」、自民党を非難したら「反自民主義」でけしからん！ということになっちゃうじゃないですか（笑）。
実は共産党ファンさんの発想の根には、スターリン主義＝共産主義の根があるのではないですか、など言うのはちょっと言い過ぎでしょうか。
それは、これまですべての権力を握った共産党が国家全体に対して、日本共産党のような共産主義党が党内と影響下の大衆運動に対して、行ってきたように、「異論・批判」を許さないという根です。
世界中で共産主義者達は、「反共主義」者を強制収容所にぶち込み、異論を唱える共産主義・社会主義者を「反党分子」「社会ファシスト」等々と罪名を宣告してきました。そして日本のように幸い共産党が権力を握っていなかったので生命を奪われることは免れた、除名された共産主義者は、今度はその小セクトの中で同じ様なことを繰り返すという、本当に懲りない所業・・・。強制収容所・文革やポルポト・連合赤軍に、ナチスやバース党が真似した鉄の規律の党組織も、みなあれは本来の共産主義と無縁だったなどと脳天気なことを言っていられる共産主義者の問題点を指摘したいところです。
「社会関係が透き通るように明解になって疎外も物象化も消え、市場経済・貨幣・国家はなくなり、人間的な富があふれ出る共産主義はすばらしい！こういうすばらしい社会は、共産主義としてしか実現できない！」それを信奉する自由はもちろんあり、その思想に基づく政党が活動することを私たちは絶対的に保障し尊重します。
でも、そうした共産主義という思想が何百万単位の生命を抹殺した事実に素直に目を向けないと、目の前にある社会の矛盾を克服するためには、前進できないのではないでしょうか。共産主義が、市場や貨幣や個人主義といった近代市民社会の「ブルジョワ的」編成原理を否定したことと、「異論・批判」を許さない反民主主義的な体質はリンクしている（と多くの人が考えている）からです。
共産党ファンさんの発言を枕にしてしまいまして、失礼の段はお許し下さい。
PS.「飲酒許可制」という「共産主義的」お達しが撤回されたようでよかったですね。「自覚」を「決まり」にするという、まさに自由主義・民主主義・個人主義をまったく理解できていないことを自己暴露したお達しに疑問を抱かなかった「共産主義者」も少なくないでしょうけれど。