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一般投稿欄

党綱領変更に対する非難ー特に天皇制・自衛隊の暫定的容認についてー

2003/8/4 谷口 章、日本基督教団 牧師

先日、日本共産党から綱領の変更案らしきものが送られてきて、読み、驚き、呆れています。
象徴天皇制は戦後、日本国憲法に定められましたが、日本共産党はこれまでずっとそれに反対し、これを批判してきましたが、そのような日本共産党を私はずっと支持してまいりました。
今になって、象徴天皇制だからそれはちょっと横においてという、衆愚政治に陥った貴党を今後は支持することはできません。
象徴天皇制は戦後、ずっと象徴天皇制でした。
それを今更…何を寝ぼけたことをいうのかと義憤致しております。
それでは戦後の象徴天皇制を何故批判してきたのか、と問いたい。
また、大嘗祭においてはあれは人間天皇が神となる儀式だとして共に主張し、反対してきた意味は何だったのでしょうか?

私たち日本基督教団の教会の中には残念ながら、天皇制を批判しながら、伝道ができるか!と言って祝祭日には日の丸を揚げる教会、天皇制を容認する教会があります。
しかし、日本基督教団は各個教会主義ですから、これからも議論を重ねながら、そのような民衆に擦り寄るような在り方について批判していきます。
実際に伝道の不利を覚悟して、それでも天皇制批判をしている教会や牧師は日本基督教団にはまだまだあります。

日の丸、君が代が国旗、国歌とされた引き金は志位委員長の「法的根拠云々」の不用意な発言にあります。
私はあの発言を聞いていて、今これを言うと日の丸・君が代の法制化が起こる、これまで法的根拠を持たなかったので何やかやと言ってすり抜けてこれた。
ところが愚かなる志位発言によって、あれよあれよという間に日の丸・君が代が国旗・国歌となり、公立学校は勿論、特にキリスト教系学校は苦慮いたしております。

百歩譲って、年間何千人という人たちが生活苦;経済的理由で自殺に追いやられて行く人々がいる一方でただ、皇族として生まれたという理由だけで税金で生活が保証されている一部の人が居るということは、日本国憲法の法の基の平等という精神とは相容れないものがあります。
にもかかわらず、日本共産党が一時的にしろ、象徴天皇制を容認しようとしていることは日本共産党が「普通」の政党になったことであり、支持するに値しないことは明らかです。

また、自衛隊においても憲法第九条との関係で、日本共産党は批判してきました。
そのような過去を顧みず、今、これも一時的にしろ自衛隊を容認することは、これも日本共産党を「普通」の党にするもので、平和と民主主義を標榜し、働く者の味方として来た過去に汚点を残すものです。
小泉首相が「自衛隊は軍隊です」と言っている発言は正しいです。
誰が見てもアレは軍隊です。
小泉首相の誤りはだから九条を改正してと、現状に憲法を合わせようとするところにあります。
そのような状況下にあって、今更暫定的にしろ自衛隊の存在を容認することは日本共産党の変節を物語るものであり、そのような日本共産党は支持するに値しません。
先々週の土日に和歌山港に自衛艦が二隻宣撫工作のために、来て、見学者をクルージングさせていました。
私たちは自衛隊や警察と一悶着を起こしながらも、自衛艦の入港に反対の声を上げ、乗艦する市民に対して乗艦の意味を問い掛けましたが、見事に和歌山市の日本共産党関係者は一人も来ませんでした。

私の周りの市民運動家の中には、これで天皇制に反対し、自衛隊に反対する政党は無くなったので、新党を作る必要があるとさえ発言する人たちもいますが、それはやむを得ないと思います。

非合法時代、刑務所に入れられながらもファシズムと戦った私の父のような共産党員はあまり見られなくなりました。
市議も県議も、国会議員はいませんが、みんなプチブル的になってきました。
八月いっぱいで日曜版の講読もやめよう、宗教人の会もやめよう、これからはどの選挙でも共産党の候補者には入れないでおこうと考えています。
党の再考を促します。

日本キリスト教団和歌山新生教会(伝道所)
 牧師 谷口 章
 URL http://www.sinsei-church.com
 e-mail jesus.xp@ceres.ocn.ne.jp
wakayama@sinsei-church.com
 電話073-424-7015
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