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一般投稿欄

なぜ事実に背を向けドグマから抜け出そうとしないのか?

2003/9/1 寄らば大樹の陰、50代、苦闘するフリーター

 これまで8月初めからの新参者ゆえ、自重し余りにもひどい内容の投稿でもあえて直接的批判は避けてきました。
 しかし本当は評論とか論争への曖昧さや妥協的態度は許されないしやってはいけない事なんですね。
 そうでないと、今何が問われ、何が争点となり、何をしなければならないかが判らなくなってしまうし、とんでもない誤った結論を生み出しかねないからです。
 その意味で「長壁さん」、「匿名希望の准看護婦さん」他の皆さんの忍耐強さ、強靭な意志そして他の人に対する優しさには改めて敬意を表します。
 さて投稿を開始する時からもっと事実を知り確認して行こう、固定観念にはとらわれない様にしようと努めているつもりなのですが、どう八転八倒しても納得できないもの、許せないものに限定し触れたいと思います。

 ひとつbenkei1313さん、この前「戦争の防止にはそれを凌駕する武力が一番有効である」「イラク戦争が防止できなかった最大の要因はイラクにUSAを打ち負かすだけの武力がなかったから」と書かれていますが、これは誰かの「戦争論」の引用なのでしょうか?
 もしこの論法が正しいとすれば、現在の世界ではアメリカを除く全世界の国が各々何万発の核とハイテク兵器を持つ超軍事大国となる必要があり、それこそ北朝鮮以上にメシも喰わず水も飲まず軍事力増強に努めなければなりません、しかしそんな事ありえないし、その前に地球そのものが、爆発し破滅します。
 あり得るとしたら各国が軍事そのものを諦めて、完全にアメリカへ服従し言いなりになることですが、それは人間として、主権国家としての尊厳を失う事であり人間のロボット化の道です、これもいずれ滅亡への道しかなくなります。そして現代の戦争の大半が大国による小国への攻撃である事も見ておく必要があります。
 また湾岸戦争に於いてはイラク人30万が戦死し、その後国連による経済制裁と米軍使用の劣化ウラン弾による子供達を始めとした犠牲は50から60万人とも言われ、まだ続いています。
 そしてこの時、日本共産党はこの戦争が「国連決議を得ている」として、戦争反対ではなく戦争に賛成したのです、フセインによるクルド族の虐殺はこの後に発生しています、敗戦後の反乱に耐えかねてイラク・イラン戦争の時「アメリカが支給した生物化学兵器」を使って大量虐殺(5,6千人の説が有力)が行なわれたのです。
 かつて日本皇軍は圧倒的軍事力・物質力の差を精神力の強さで補い「大和魂」や「不滅の神君の力」を信じ、具体的には「突撃肉弾戦」と「竹槍での本土防衛」の威力でアメリカに勝てると判断し2次大戦に突入しました、この「武力平和論」はこの過去への反省を含めてお書きになっているのでしょうか?
 またこの路線は今、あの頭脳聡明な「金正日」の「核開発によるアメリカ対抗戦略」と多少桁が違うと言え同じものです。
 こんな世界ならいりません、御免被ります。

 benkei1313さま、もうひとつ付け加えます。
 それは天皇制についてですが、文面からすると「問題の多い共和制より天皇制がいい」と書かれているように思います。
 しかし「万世一系」説はデタラメ極まりないし、歴史的に見て実際天皇が行政権を振るったのはほんの一時期に過ぎません。
 大半は貧乏公家の一部であり、近代においてもその権威は為政者に利用されただけの存在でした、明治天皇然り、昭和天皇に至っては挙国体制、戦争の為に利用され、敗戦後は「戦後革命」を恐れたマッカーサーによる敗戦統治のシンボルとして、同時に自らの身守る為にその権威を利用した輩に過ぎません。昭和天皇は沖縄を売り渡し、戦争責任から逃げまくった「日本男児」らしからぬ哀れな老人だったのです。
 日本国憲法に「象徴」と明文化されている為に削るか削らないか厄介ではあるのですが、この国における「差別の根源」は天皇制にあり、残す必要は全くありません。
 残せば又戦前のように「天皇を元首に」と叫んでいる右翼や国防族に利用され、またまたピエロの役を押し付けられるのが落ちです、お静かに皇居から一族ともども、お引取り頂くのが一番と思います。
 日本共産党はなんでこんな事が吹っ切れないのでしょうか?

 又共和制の国々がうまく行っていないとの事ですが、それこそ「うまく行った」国は世界の警察官・アメリカによって相当数つぶされているし、アメリカを含む西欧の「上手くいっている国々」による「資源略奪」に絡め取られ内戦を引き起し「上手くいっていない」のです。
 決して「自力での問題解決能力が全く無い」のではありません。
 この考えは固定化された差別意識の傲慢な表れだと思います。
 「上手く行ったら」アメリカが困ってしまうのです、だからアメリカは世界中カバーできる超軍事大国でなければならないし、CIAやエシュロンと言う対外工作情報機関を必要とするのです。

 そして最後に相当数の皆さんがお好きな「テロ絶対反対」について私見を述べます。
 初めにあの「9,11」については様々の意見が述べられているので思いつく事だけ触れます。確かに3000人もの人々の命が一挙に失われた悲劇でした。
 しかしあの事件は、ベトナム敗戦以降殺され傷付けられる痛みを知らないで来たアメリカにとって、建国以来初めて国内で味和らされた「痛み」であったことです。
 あの事件によって自国の軍隊が引き起こす戦争で、どれだけイスラムを初めとする世界の「殺されてきた人々」の痛みと悲しみがどの様なものであるか、アメリカの人々もやっと知る事か出来たたのです。
 この間のイラク反戦の闘いの中心には9,11犠牲者の遺族が積極的に参加していますし、消防士などの労働組合も逆に思想的に強化されて来たそうです。
 「テロ」本論に入ります。
 私はマスメディアの報じるテロの大半は、抑圧され支配されてきた人々の「抵抗の闘い」の一形態だと思っています。
 お金持ち階級の戯れ事としての無差別テロであれば断固無条件に反対しますが、今増えてきている「自爆テロ」等は文字通り自分の信念と「命」を掛けての闘いです、イスラムの人々にも「命」はひとつしかありません。様々な思いとしがらみと勇気と決意を100%掛けたかけがいのない、それこそ私達が安易に反対できない深みを持った已む終えない闘いだと思っています。
 現在のアメリカを始めとする帝国主義国の(それこそ資本主義の最高形態としての帝国主義の)超軍事大国化に支えられた、抑圧と収奪、弱肉強食、貧富の差の際限もない拡大、不平等、未来や理想が失われた閉塞された社会が続く限り、人々の抵抗は、様々な形態をとった抵抗の闘いは続きます。
 人間の歴史は古代ローマの奴隷たちの死を賭した反乱の様に、原始共産制社会を除けば、支配と被支配、階級間の闘いなど反乱の歴史です、それによって人類は次の新しい歴史を生み出したのだと思います。
 「テロは怖い、何時やられるかわからない、おちおち眠れない」「関係のないものが殺されるからテロには絶対反対だ」
 しかし事実関係を確認してほしいのですが、最近のアメリカによる戦争、アフガニスタンでもイラクでも日本がテロの標的になった事があるでしょうか。
 アルカイーダがとんでもない悪党ならアフガン戦争に協力した日本のどこかが狙われてもおかしくありません。
 イラクでもあれだけ強力なテロ(実際は戦争の継続)があるのだから、湾岸戦争で多額の戦費を負担し今又、自衛隊派兵を決めた日本も狙われていいはずです。
 しかしなぜ金持ち日本が狙われないのか?
 それはアフガンの人々にとっても、イラクの人々にとっても日本はまだ敵ではない友好国なのです。
 アフガンでは中村哲さんのペシャワール会の様な民間団体が井戸掘りを始め素晴らしい活動を行なっている,ジュータンを売りその一部の資金で学校を作っている民間の人達もいる。
 イラクでもあの「人間の盾」として侵略戦争反対を掲げ、戦争の最中にライフラインのサイトに泊り込んだのは日本の若者や女性が一番多かったのです。
 これらがテロの標的にならない理由の100%だとは言わないが小泉他日本政府や自衛隊よりよっぽど、この現地で命を賭して活躍している民間の日本人が信頼されているのです、自信もっていいと思います。
 戦前において米軍による本土空襲を受けられた方は体験されていると思いますが、来るかこないか判らないテロより戦争の方がよっぽど怖いと言う事です。
 この国で「テロの危険性」を心配するより今戦火に晒され、理不尽な戦争によって日々恐怖を味わっているイラクやアフガンの人々に思いを馳せる事、自衛隊を行かせない事のがもっと大切と思います。
 これはまた侵略してくるなどありえないし、発射してもどこに行くか判らない北朝鮮のノドンやテポドンを心配するより、強引な圧力や経済制裁等ではない関係改善を図る方ずっと安全だし、拉致問題も早く方がつく現実的な解決方法と思います。
 ともかくもつと事実を見つめ、固定概念や思い込みから抜け出さない限り不安はなくならないし、未来も見えてきません。
 見方を変えてみましょう!