私たちが於かれている現在の厳しい階級的情勢の下で、余りにも虚しく、余りにも喜劇的で、余りにも実りが期待できない、「北朝鮮・拉致疑惑・在日」の論争、そして同じく余りにも虚しく、余りにも喜劇的で、余りにも実りが期待出来ない「テロ」論争について、時間的ロスと損失が多いので勝手ですが終止符を打ちたいと思います。
勿論、下記の絶対ゆずれない条件つきでー。
まず「北朝鮮・拉致疑惑・在日」問題。
「小泉純一郎が首相を努める日本」が私たち「日本に住む在日の人々や在日外国人を含む私たち国民(people以下同意)」とイコールではないように、「金正日が国防委員長を努める北朝鮮」も「北朝鮮にすむ抑圧と圧制、飢餓に苦しむ人々」とイコールではないし、まして「在日」の人々がそうであるはずがありません。
これは世界中のどの国も一緒です、一人一国の制度でもあれば別でしょうが「国イコール国民」ではありません。
だから私は金正日政権を支持しないし、政治制度も擁護しない。
しかし北朝鮮にすむ2300万人の人々に日々思いを馳せ、在日の人々が民族の誇りを掛けて闘われている事に敬意を表し、同じ生身の人間としてこれを支持し、様々に学ぶと共に、不当な差別排外主義の攻撃には、これからも断固闘い、糾弾する覚悟です。
そして拉致疑惑については、この国が怠り放置して来た、植民地支配時代に於ける全ての被害についてまず(日本が)真摯に謝罪・弁償し(日韓条約の様な不平等なものでも、また9,17交渉のような歪なものでもはない)、それに併せ拉致問題も平和的に可能な限り早急に解決する事を望みます。
その意味では私は断固たる「北朝鮮の人々の擁護派」である事を確認します。
国と国民が区別できず、餓えている人々に向って「経済制裁」(それは2300万の人々に「死ね」と言うのと同じ事です)を口走り、分断された市井の人々のほんのささやかな物資の交流さえ「止めよ」という人々を人間として軽蔑します。
金正日と、2300万の北朝鮮の人々とは明確に区別下さい。
次に「テロ」問題です。
私は現在ブッシュや小泉が使い、マスメディアが宣伝する「テロリズム」、「テロリスト」とはその大半が、帝国主義者による侵略戦争や、強大な軍事力を使用した無差別的殺戮と弾圧(パレスチナのイスラエル・シャロン、チェチェンにおけるロシア・プーチン)に抵抗する人々の闘いに対する悪罵でしかないと思っています。
支配や抑圧、弾圧に対する人々の闘いはそれらが止揚されない限り永久的に継続されます、それが人間としての本質と思います、そうでなければ私たちはいつも狼に食われてしまう羊の群れでしかありません。
事の本質を横において「テロ絶対反対等」成立しません。
またパレスチナやイラク、アフガンのように生延びる為の文字通り生死をかけた闘いの現場と、私たちの様な小市民的な生活が可能な国に於ける不安や恐怖とは全く別ものだと思います。
幸いこの国は戦後、パレスチナやイラク、アフガンの人々が受けているミサイルやハイテク殺人兵器による戦争も侵略も攻撃を一度も受けていません。しかしガザやバクダッド、モスル、カブールを除くアフガンの人々は、連日そのような攻撃を受け、日々恐怖におびえ、命が失われているのです。
それに比べ私たちの都合のいい「北朝鮮脅威論」は漫画チックでしかありません。
命の重さは私たち日本人とイラクの子供達も同じなのです。
私は帝国主義国による侵略戦争に絶対反対です、そしてイスラエルのように人々を虫けらのように殺戮する戦争(今のイスラエルの攻撃は既に戦闘の域を超えたものです)にも反対です。
だから私は曖昧な「テロも戦争にも反対派」ではなく明確に「帝国主義国による侵略戦争反対派」です。
それゆえ私は毎日「テロの恐怖」など全く感なじることなく、ぐっすり休まさせて頂いています。