北朝鮮は、アメリカと、二国間の不可侵条約締結を望んでいる。しかし、無法者国家アメリカと条約を結んで意味があるのか。
そうした二国間条約より、むしろ、双方が国際刑事裁判所(ICC)設立条約を批准することのほうが、より実効性のある安全保障になるのではないか。
北朝鮮は、その安全保障問題をアメリカとの二国間問題ではなく、普遍的な戦争犯罪抑止の問題の形で提起すれば、世界の理解を得られやすい。ICCは世界の要求になっているのだから。北朝鮮は、一つや二つ、積極的な道理を世界に示したほうがよい。
また同条約は対等平等な条約であるから、どちらが先に批准すべきという理屈がつけにくい。
北朝鮮が先にICC設立条約批准を表明し、アメリカがこれに応えなければ、アメリカは北朝鮮および世界の正当な要求を拒否したことになり、北朝鮮はその後の交渉で有利な地位に立つこともできる。
北朝鮮は、とにかく自国の悪辣な体制を保証する論理を持ち出さないこと。あくまでも普遍的な戦争犯罪抑止の手段を追求し、侵略戦争に反対する姿勢なのだとすることで、(世界を通じて)アメリカを説得する道が開かれる。
幸い、韓国はすでにICC設立条約を批准している。平等原則からいって、韓国は北朝鮮に同条約批准を迫ることができる立場にある。
日本も同条約を批准し、アメリカにも批准を働きかけるべきことはいうまでもない。このことが日本と北朝鮮との交渉全般を促進させることにもなる。
これが、民主連合政府での政策課題の一つ。もう一つは日米安保事前協議の活用。
現時点では、これぐらいしか、アメリカ追随外交を改める一歩を踏み出し、アメリカの戦争を抑止する議会戦略は考えられない。次の選挙から訴えてもらいたい。そしてこれを新民主党が呑めば、選挙協力をすべき。当然、社民とも共同する。
天皇制や自衛隊や安保を認める認めない云々をいってる間に、アメリカという戦争装置の本体が<現実>に作動し続けている。自衛隊という付属品は、本体を停止させることで止められる。
<いつか>天皇制が自衛隊の自主的な発動に利用されるのではないかという議論は、一種の平和ボケ。
現在は、天皇制その他を堅持する党と連合して、アメリカが起こす戦争を一つでも防止する手立てを考え、実践しなければならない状況にある。
自衛隊のイラク派遣を否定している新民主党と組まないで、どのように現実に起こる悲劇を食い止めるのか。ここを共産党と支持者は考えなけえればならない。
日米安保を破棄しなければアメリカという戦争装置を停止させることができないと皆さんはお考えでしょうか。したがって安保堅持の党とは連立できないと?
バカな。共産党が掲げる<将来>の理想は<現在>どうでもよろしい。共産党は現実に起こる侵略戦争を防止できなければ意味がない。
共産党は「綱渡り政策」をとらなければならない、といえば皆さんには分かってもらえるでしょうか。綱領や未来社会論がどのような有効性があるのか。理想=課題をいくら羅列したところで意味をなさない。
皆さん、現実に機能する言葉と戦略を考えましょう。
ところで、大橋さんが主張されるネット直接民主制はわたしも大賛成です。党に直接要求されましたか?