できる範囲で、質問に答えます。
「逆に質問です。何で拉致問題を論ずるのに、先ず強制連行の問題を論じなければな らないんです!」
・拉致問題と強制連行問題、どちらも日本と北朝鮮が当事国です。日本から見ると拉 致問題では被害者、強制連行問題では加害者ということです。強制連行を含む植民地 支配の問題は、まだ未解決です。だから、どちらも解決しなければならない問題です。 順番から言えば、植民地支配、拉致問題となりますが、早く解決するためには同時解 決がベストだと思います。
「ここで、強制連行を持ち出すのは北朝鮮を利することですよ。文章を読むと、親北 朝鮮だとしか思えないのですが。」
・損得を論じるのなら、拉致問題だけを解決し、強制連行問題は無かったことにする のがベストかもしれません。しかし、それで良いのでしょうか。過ちは過ちと認め、 謝罪・補償する方が、将来的に日本にためになると思うのですが。
「さらに、論理を強化するために、アジアの人々がこの問題に冷淡だと書かれていま すが、どこからそんな話が出てきたの?あなたが、この問題に冷ややかなだけでしょ。 フィクションは止めてください。」
・私は韓国への留学経験があり、韓国人の友人がかなりいます。彼らのほとんどは、 拉致被害者には同情するけれども、北朝鮮への経済制裁、軍事制裁には反対していま す。だから、金大中の太陽政策を継承した盧武鉉が大統領に当選したのです。彼らは また、拉致問題を利用した日本の右傾化にも反対しています。北朝鮮よりも日本に脅 威を感じている友人もいます。いつか忘れましたが、日本経済新聞に、タイのタク= シン首相、マレーシアのマハティール首相の発言記事が載っていました。二人は北朝 鮮に対して、制裁ではなく経済援助をすべきだと主張していました。先の7カ国会談 でも、アメリカを除いては、拉致問題は二カ国で話し合ってくれと言うつれない態度 だったではありませんか。
「ここからは、類推ですが、1から4までの論理を出発とすれば、強制連行の謝罪は 言葉だけのことじゃ無いでしょう。言外に金銭的謝罪を想定しているのではないです か。具体的には、
5.韓国へ支払った金額と同額程度の支払いです。
それこそ、首肯できることじゃ、ありませんよ!」
・植民地支配、強制連行等で被害を与えたのですから、謝罪とともに賠償金を支払う べきです。あなたが首肯しようがしまいが、日朝平壌宣言で、日本は過去の植民地支 配に対する反省とお詫びを表明し、国交正常化後の無償資金協力等を約束しています。 私は日朝平壌宣言を支持します。