プラムさんの8/30投稿に賛同いたします。
私もイラク戦争掲示板で投稿をいたしましたが、左翼・共産主義者の中には、非戦闘員・一部市民を無差別に殺傷するテロを擁護・免罪する、思想が根強くあります。
つきつめれば「正義」「大義」を信じる者が自己犠牲的に戦う「聖戦」で、非戦闘員・一般市民が殺されることは仕方がないと考えているからです。したがって、ブッシュ政権の戦争合理化の理屈と、彼らの理屈は同型です。
その根底にあるのは、「敵・味方」思想であり、<「弱者」「非抑圧者」すなわち相対的に「正義」の側であれば「無法」「行き過ぎ」は仕方がない>という感情論をまぶして、理性的であるべき議論や判断に忍び込ませ麻痺させていきます。
彼/彼女らの考え方が浸透すると<反戦運動の支持が得られなくなる>というだけではなく(そのようなレベルの問題にとどまらず)、テロ弁護論を述べる左翼や共産主義者の反民主主義的体質にかかわる、本質的な問題だと思います。
世界中で、官公庁、企業、宗教施設、市場、クラブ・劇場、交通手段など一般市民の生活空間で不特定の者を殺傷することのみを目的にした犯罪テロが頻発しています。こうしたテロ犯罪は、社会的な混乱・陰謀・恐怖を招来させる目的で行われるだけで、社会対立を解決に導いたり社会構造の変革を促したりは絶対にしません。彼らの思想は「悪である敵は殺せ」だけです。そして、そのような「憎悪思想」で若者たちを洗脳したあげくに「自爆攻撃」によて実行者自身を殺害させ「殉教者」にしたてあげ、テロリズムを駆動・増殖させていくというメカニズムをつくりあげています。
そのような暴力と恐怖によって、「敵」を打倒し、自分たちの主張に屈服させるという犯罪行為を容認する左翼・共産主義思想が、現実にそれに通底するする組織的犯罪的行為を行ってきたことを想起すべきでしょう。たとえばソ連の強制収容所、中国の文革、カンボジアでの大量虐殺・北朝鮮の国家テロなどです。
このサイトでは、「新日和見主義」事件が時々言及されていますが、そのような党内民主主義の未確立を大衆的に支えている1つの要因は、上記の反民主主義体質でしょう(「新日和見主義者」の側の一部にも、大学闘争では「正当防衛権」を過剰または先制行使して敵対党派にリンチを行った人もいました、また新日和以後も「トロや勝共に人権はない」などと嘯く人々も少なくありませんでした)。
いずれにせよ市民社会的常識からすれば、テロ犯罪を許容するような思想・運動など支持されるわけなないのですが、そうした民主的常識を「反共(毒素!)」と錯誤している人もいるわけです。そのような反民主主義体質の克服が、左翼や共産主義者の一定部分には求められているのではないでしょうか。
以上のことは、イラク戦争に代表される「強者」による一般市民の殺傷・生活基盤破壊等の権力犯罪や侵略行為に免罪符を与えることにはならないことは、言うまでもありません。