■北朝鮮問題から見えてきた「日本共産党」4
≪北朝鮮を批判することは、反共攻撃ではない!≫
この「さざ波通信」には、共産党をかばうためなら北朝鮮に対する真面目な批判を受け入れようとしない、かたくなな人たちがおられます。
北朝鮮の拉致、朝鮮総連の数々の悪事、マンギョン号のスパイ的役、麻薬密輸、数々のテロを真面目に批判すれば、「お前は右翼だ」と烙印を押すのは筋違いだと思います。
なぜ「悪いことは悪い」と言わないで「戦前のことがあるから私たちは現在の悪を我慢せよ」「日本が戦前悪いことをしたから今日の北朝鮮が有るのだ」という理論展開になるのでしょうか?
過去の清算はしなければならないのは当たり前です。戦後ドイツが取ってきたような苦渋の清算を日本もしなければならないのは事実です。
しかし過去の過ちを清算するにも適切な時期があります。やらなければならなかったことを、やらないままに50数年経ってしまいました。この間、韓国や中国、北朝鮮もこの日本の弱みを最大限に利用して、ODAなどによって多額の金を引き出させました。もちろん、それによって日本の大資本も大もうけをしているのですが。
「北朝鮮で現在起こっている飢餓も、戦前の日本支配や、アメリカ帝国主義が原因だ」という論調にいたっては”何をか言わん”である。北朝鮮の歴史を無視したたわごととしか思えません。
北朝鮮は戦後、農業政策を完全に無視して、ひたすら工業化を推し進め、社会主義国の中では急速に近代化を図ってきました。一時期韓国より進んでいたこともありましたが、その結果はテポドンであり、核兵器、化学兵器、麻薬精製なのです。これらの力を自給自足の農業生産に少しでも当てていれば、飢餓など起こりえないとおもわれます。
いくら農地が少なくやせた土地であろうと、過去何千年と営々と北朝鮮の民は生きてきたのです。それが、20世紀の後半なって大量の飢餓を生み出したのは、決して戦前の日本のせいではないのです。まさしく金日成らによる独裁と失政が原因なのです。
中国政府はその事を隠してはいますが、文化大革命では2000万の餓死者が出たというのが、歴史の事実です。
日本共産党は中国の文化大革命を批判し、北朝鮮のチュチェ思想も徹底的に批判もしました。拉致問題も始めて国会に出しました。この党がなぜ現在の北朝鮮を正々堂々と批判できないのでしょうか。拉致被害者の回りに右翼が蠢いているから? 拉致問題が日本の右傾化や、小泉に利用されているから?
北朝鮮・拉致問題で日本の右傾化をはやし立てているのは事実ですが、それによって間違をかばうことはないとおもいます。
堂々と北朝鮮問題で右翼勢力と渡り合えばいいのです。彼らは所詮、韓国・北朝鮮の人々に対して、罪の償いをしようなどとは心にも思っていないのですから。
すこし遅すぎた感はありますが、私にはこの道しかないと思います。