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大塩平七郎様、取り急ぎ失礼いたします

2003/10/7 長壁 満子、40代、金融

 前略
 共産党中央委員会政策委員安保外交部長・松竹信幸氏のホームページ、紹介してい ただきありがとうございます。大変なショックをうけております。この時期、この状 況のとき、こうした発言、「日本を守る」「日本が侵略云々」なんと、なんと、巷で 跋扈している、排外右翼の主張と酷似していることでしょうか。ここさざ波にうごめ く存在を彷彿させてくれるのに充分でした。
 私は、ここ数年、党にその都度その都度、助言してきました。一般庶民の目からみ ておかしいと思うことを、共産党にこうあってほしいことを。それらのなかには、手 ごたえを感じるものもあり、わたしには党は少しずつ変わっていくと確信していたの です。
 とくに、この日本の状況、戦争戦略の根幹をなす、「テロ根絶」と「北朝鮮有事」、 この二つのシナリオの行き着く先が日本戦争であることは明白です。
 差別と無知を逆手にとって、日本国民の情動に寄り添って、あの手この手で日本国 民を戦争に誘導していくあからさまな手口が、急ピッチでやられています。
 アフガニスタン、イラク、北朝鮮、シリア、イラン、と戦争のターゲットは、米国 の策謀によって、具体的に、現実的に、着々と遂行されています。
 私は、共産党は、100%といわないですが、ある程度はことの本質はわかってい るとおもってきました。中には、とんでもない共産右翼議員、あるいはゆでがる議員 がいることは承知していましたが、まさか、党の根幹にこのような自民顔負けの軍国 主義者がいるとは思ってもいませんでした。
 北朝鮮に対しても、度々、ファックスし、軟でありながら、他党に比べ、もっとも ましであろうとおもっていました。
 不審船事件のとき、私は、その超右翼丸出しの記事の書き方に、強く、抗議したも のです。テロの根源を究明することこそが反戦である旨、何百回進言してきたことで しょう。
 そして、ここにきて、大塩様の紹介記事に出会い、私は少し、力がぬけてまいりま した。
 この松竹氏が党の何割の支持を得ているのか知りませんが、とにもかくにも、公式 な党の任務の地位にあるということからして、党中央の意思を代表しているというこ とでしょうか。信じられませんが。
 そう考えると、今一、戦争反対の政策がやわいのも、理解できるような気がしてき ました。自公民の政策への批判が今一根幹を突かないのも理解できます。
 あまたの共産党員がそのひずみに翻弄され、真面目な党員であればあるほど、自信、 よりどころがなくなり、頑張れなくなってきているのも、また、次々くずれる共産主 義幻想を「排外民族主義」にからめとられるのも、なんだかじんわりとわかってきま した。
 私は、党に依拠する生活をしてきませんでしたし、裏切られればいつでも脱退しよ うと思っていますから、未練もありませんが、30、40年党員といった方々にして みれば、おそらく、忸怩たるものがあるのでしょうね。私に反発される多くの元党員、 現党員の方々の忸怩たる思いが少し、分かるような気がします。かといって、肯定す るものではありませんが。
 それにしても、米帝国主義に抑圧されているひとびとの民族自決権・生存権をこそ 最優先に認め、これら民衆と連体し、被抑圧者の側に立つことこそが共産党ではない のでしょうか。アジア・中東の人々と信頼と連帯でつながり、国策の犠牲者には党を かけて連帯する。この精神に乗っとっての平和外交をすすめてきたのではないのでしょ うか。中東のひとに「兄弟」とよびかけられたのではないのでしょうか。
 この精神の根源にあるのが小林多喜二の精神ではないのでしょうか。外部からの侵 略に命をかけるのではなく、外部に侵略しようとする日米帝国主義に体を張って抵抗 する、このことが今、党に問われていることではないでしょうか。
 いずれにしろ、このままでは、共産党の未来はありません。同じような目くそ鼻く その類なら、民主党のほうがわかりやすいとおもうでしょう。民主党のもとでは、小 選挙区制となり、80の議員削減は共産党がほぼそのターゲットととなります。シス テムからして弱肉強食の淘汰作戦です。イラク反戦の努力も急に色あせてみえてきま す。
 共産党から反戦・反骨をとったら、ただの化石です。腐っても鯛でなく、めざしで す。
 ともかく、私は大塩様の記事をコピーして、党メール室におくりました。党の見解 を求めました。返答を要求しました。期待はできませんが。
 なんだかとりとめもないことを書き連ねましたが、お許しください。でも、大塩様 のようなかたがたが、党周辺にはかず少なくないということを私は信じています。
 また、党をはなれても、草の根の市民団体のなかには、ゆるぎない反戦の力が深く 大きく根付いていることもまた、事実です。こうした力を、来る選挙でどう実効させ るかということであろうとおもいます。