日刊紙の愛読者ですが、率直な印象をひとつ。
選挙は政治を転換させる「手段」であるはずなのに、党は選挙を「目的」と捉えてるように感じます。
紙面では議席減の分析はまったくなく、得票率は微減で、得票数は参院より増えている、という、論調ばかりです。毎度のこの「争点かくし」が事実をありのままに見て、悪かった、至らなかった点を真摯に反省しないことにつながっているように思います。低落傾向に歯止めがかからない大きな理由がここにあるのではないでしょうか。
民意を反映しない衆院選挙制度の批判を紙面でしていますが、議席減~議会の影響力低下で、選挙制度改革の足場をなくしたことの反省もぜひしっかりやらないと、参議院も厳しいでしょう。
6年前、多くの無党派層が、一度は党に期待を寄せてくれたんです。それが「やっぱりだめだ」ということで、どんどん離れていってしまった。理由は単純ではないでしょう。しかし、失敗から何を学ぶかを、国民はしっかり見ています。「時間がなかった」なんて見当はずれのことをいいつづけていると、党への信頼は回復できませんよ。しっかりした総括をしていただかないと、弱い人間から淘汰される流れは変えられないんです。
選挙は世論調査じゃない。党勢をはかるものじゃない。現実の政治を少しでも国民の生命・生活を守る流れに変えるための手段です。