無粋なもので、「ラブレター」をいただいていたとは思わず、大変失礼いたしました。
それにしても、「寸時も待てません。至急お返事下さい。」とはせっかちな方ですね(笑)。
私は最近このHPを見つけて綱領改定論議から参加した新参者で、これまでここでどのような議論がなされたきたのか知りません。また、芝田進午さんや真下信一さんは学生のころ読みましたが、それ以後は全く読んでいないので、議論に十分ついていけないところがあります。
私はここで投稿されている方々の熱意と善意はとても貴重なものだと思うのですが、党の内外を問わず、こうした熱心な方々に限って、旧来の左翼的イデオロギーを観念的に引きずった、いわば「左翼の非常識」あるいは「非人間的な歪み」のようなものを感じることが多いので、あえて憎まれ役を買って投稿しています。
ただ、忙しい仕事と活動の合間に投稿していますので、長文の論考にはまともに対応する余裕はなく、短いコメントのみになりますので、ご了承ください。
以下、簡単な感想のみ。
>ただし、「防衛戦争やゲリラ的戦闘行為までテロだと言って否定するつもりはない。」や「『正当防衛』の概念で理解されるべきものだ。」との主張については、一定の留保をいたします。
どういう観点で留保されているのかよくわかりませんが、憲法9条の理想の実現にほど遠い世界の現状では、侵略行為に対する武力による反撃やゲリラ的戦闘行為を完全否定することはできないように思います。もちろん、ガンジーの非暴力による「戦闘的な」抵抗運動にこそ最も学ぶべきものはあると思うのですが。
>また、「日本共産党は共産主義者の党であるとともに、それ以前に」云々における「とともに、それ以前に」の表現にみられる共産主義とヒューマニズムが外面的に分離した理解についても異論があります。
これも異論の内容がよくわからないのですが、二律背反を無理に弁証法的に統一しないほうがよいこともあります。
「共産主義はヒューマニズムを徹底したものである」と一応は言い得ても、「労働者階級の利益」が人命や民主主義といった人道的価値と衝突する場合はありうるのです。もちろん、こうした衝突が外見的矛盾で本当は統一できるのだという議論は可能でしょう。しかし、そうしたわかりにくい理屈はやめて、ヒューマニズムが何よりも優先するのだと端的に言った方がよいと私は思うのです。
ついでに、「不破、志位、市田3氏に辞任をお勧めする」については、「その言やよし」というところでしょうか。
しかし、問題は選挙の敗因をどう総括し、今後の展望を開くかでしょう。民主党批判がたりなかったとか、天皇問題などでの「原則的」路線を放棄したなどというここでの批判はおよそ的はずれのように私は思います。
今回の選挙は「マニフェスト選挙」と言われたように、かつてなく有権者が政策に関心を持った選挙だったわけで、それゆえに経済政策を含む党の政策に有権者に訴える力がなかったことが最も深刻な敗因なのです。反共攻撃やマスコミの影響、業界の締め付けなどの理由でなく、政策そのものに無党派層に訴える魅力とリアリティがなかったということを、見たくない現実として率直に見る必要があります。
魅力的でリアリティのある政策ビジョンを提示できなかった現指導部は交代すべきだとはいえても、現在の党官僚組織と幹部養成の下で代わりうる指導部がいるのかどうか・・・。結局、問題は民主集中制の閉塞的な現在の組織のあり方に行き着くようです。
異論公表の自由を認め、赤旗に政策討論の公開フォーラムを常設する、中央委員と幹部会のメンバーに一定数の非専従者を入れる、これだけでもかなり風通しはよくなるはずですが・・・。