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抜本的な総括に必要な視点

2003/11/13 shiro、30代、公務員

 はじめて投稿します。
 私は元々社会党支持者でしたが、社会党の右傾化に落胆して、入党しました。
 私は今回の選挙の敗因は、1998年に共産党が躍進した際に得た元社会党支持者を引き止められなかったことにあると思います。
 そこで必要だったことは自共対決などと勘違いするのではなく、なぜその当時投票した元社会党支持者が今まで共産党に投票しなかったのか。左派、市民運動派にある共産党アレルギーとは一体どういうもので、1998年を機にそのアレルギーを解消して、より多くの憲法を守りたいという国民を惹きつける「開かれた」政党に脱皮することだったのではないでしょうか。
 私自身も以前は共産党は「代々木宮本一派」という認識でしかありませんでしたから。

 そこで今後総括に思考停止状態にある執行部にかわって、現場から抜本的な総括を行い、共産党を「開かれた護憲政党」に生まれ変わらせていく必要があります。
 そのためには
①「指導」の名の下に押さえ込まれている党内民主主義を起こして、現場の党員が真っ当な発言権を得て、現場だからこそ分かる正しい意見を全体に反映させること。
②中央集権的組織体質を見直し、地方、支部に権限を移譲すること。地方委員会、支部は「上」の縛りがあるため、それぞれの地域での市民運動とのネットワークを作れないという現状があります。例えば福岡県共産党委員会は、「福岡共産党」として、地域の状況に応じて、自分の頭で方針とネットワークを作る活動をする。代々木は全国の調整機関として黒子に徹することが望ましいと思います。
③阪神大震災におけるボランティア活動や、さまざまな国外でのNGO活動など、日本にも意識ある良識派はそれぞれの場所で活躍しています。あと必要なのはその意識と力を政治に反映させる「護憲ネットワーク政党」の存在です。
 党の発展のみが日本を改革する唯一の手段という「唯我独尊」的発想は捨てて、党は一つの「単なる」市民運動であり、散在する市民運動のネットワークを作り上げて憲法を守るという発想に転換していくことが今求められているのではないでしょうか。
 もっともこのことには代々木の高級官僚の権威の低下という「痛み」が伴うので、容易なことではないでしょう。「党の改革」というテーマ自体タブー視されている状況ですから。でもそれを乗り越えなければ10年先にはこの党は自然消滅してしまいます。
 党内民主主義、党内分権、そして第三極としての護憲ネットワークづくり。
 これが私なりの抜本的な総括に必要な視点だと考えています。