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根拠が欠落している党の言論ほか(11・25の角田さんへ)

2003/12/2 ecologos、30代、自由業

 長いご返事ありがとうござます。まずは憲法について。
 憲法は手段であり目標であろうと思います。先日、ある党員の方と話しましたが、イラク派兵阻止を訴える根拠に、憲法・国際法という原理原則をすえるべきとの考え方をされていました。それに対し私は、まだ認知度の低い劣化ウラン問題を周知徹底させる手法がよいとの考えですが、それでは、劣化ウラン弾が使用されていない戦争だったら派兵してもよいのか、となるので、私の手法はまずい、というのです。
 ここに共産党特有の原理主義を見て取れます。党が真っ先に頭に浮かべるのは憲法の目標性のみなのでしょうか。いま眼前に、イラク派兵の阻止というヒューマニズム擁護の問題があります。これを達成するための手段が、憲法本来の役割・目的のはずです。この憲法が力を発揮するための前提条件が遵法精神ですが、今それが崩れかかっているのではないですか。
 こうした状況で、党の言論は、派兵阻止という目的に照らして、本末転倒、空回り、現実無視なのです。いまこの状況でどのような言論を展開すれば派兵を阻止できるのか、という視点が絶対的に重要です。憲法違反だから派兵反対!という論理ばかりにこだわるのではなく、ヒューマニズムに反する事例を根拠として挙げて派兵反対!(だから派兵反対に賛同して!)というのが筋ではないですか。
 「9条改悪許しません」を理念・政策目標だけと評したのは、その目標を国民に賛同してもらうための言論上の根拠が欠落しているからです。「党が9条を正しい理念と考えている」ことはそうした根拠になりません。お分かりですか?根拠がない言論で相手を説得できるわけがありません。致命的な欠陥です。
 私は党のビラ・ポスターをほとんど評価しません。選挙候補者の演説も、一番精彩がないのが、共産党です。劣化ウランを赤旗で取り上げたといっても、政府や外部研究者の発言を紹介しただけでしょう。また、赤旗・党の外に向けて情報発信しなければ、反戦世論は拡大できません。なぜテレビやポスターなど外向けのメディアで劣化ウランを告発しないのですか。総じて、党の活動は空回りなのです。さきの地元デモに参加した人も少なかったですよ、雨のせいもあるでしょうが。
 民主的運営についてですが、先の選挙で落選した地元の小選挙区候補は、自分では総括をせず、中央かませでしたよ。私に聞かないでくれ、ですから。
 今回の選挙で、党は、護憲の展望を開けたのですか?それが全てです。護憲派民主議員を引き寄せる努力が無駄だとなぜわかるのですか。議員と個別に協定を結んだらどうですか。向こうがそれを断れば、護憲が口先だけだとはっきりわかります。これを国民に伝えるだけでも収穫ではないですか。社民との共闘と合わせ、それしか望みはなかったでしょう。「野党らしい野党」を目指しているのだから、政権入りの野合ではありません。

>「護憲」を掲げる民主党候補者はきっぱりと離党し、「憲法改正」をマニュフェストに明記する政党を3分の2以下の勢力に押し留めるべきでした。

 二大政党制を喧伝するマスコミ批判とあわせ、党は、他者の行状が自分に合うよう改まらなければ、存在意義を発揮できない、と表明しているかのようです。いつ党は存在意義を発揮するのでしょうか???
 角田さん、もう「得票が伸びる」という基準の活動はやめませんか。政党名をアピールしたいなら、普段の活動で十分ではないですか。
 消費税増税をやられたら商売できないし、イラク派兵にも反対だが、共産党には入れない、という自営業の方を身近に知っています。守銭奴(という主旨でした)の中国人を生み出した共産主義は大嫌いだからというのです。しかも義理で赤旗を購読してる方ですよ。三点セット!も揃っていてこれでは笑うに笑えません。このような人とコミュニケーションをはかり、根本のところで説得できなければ、党の(選挙)活動は空回りのままです。