12/9、小泉・自公政権は憲法と世論に背き、自衛隊をイラクに派兵させるための「基本計画」を決めました。「計画」は「人道復興支援」と「安全確保支援」として、米英軍への支援活動を明記し、米英軍の占領支配に加担し、自衛隊が重装備で武力を行使する事態を想定したものです。小泉首相は記者会見で、憲法9条には全く触れず、憲法全文を換骨奪胎、都合の良い様に利用して、憲法と国民を意図的に欺く詐術、詐欺師の弁である。「憲法改正」を国会で公言し、自民党総裁として2005年までの改憲案づくりを指示しながら、その時を待たず、勝手に堅白同異、こじつけの論理と詭弁をもって派兵の正当性を捲し立てた。大儀なきブッシュの侵略戦争、その無法・無謀な振舞いに対する批判は、世界中で大きなうねりとなっている。ブッシュの舎弟よろしく形振りかまわず喚く、この男、自らを変人と云って憚らないが、何のことはない気の狂ったチンピラである。一体この男は、日本国民の苦難の歴史をどう考えているのだろう。軍部と政治権力が結託して、国民の政治的・思想的・基本的自由を蹂躙圧殺して、アジア諸国を侵略して、二千万人余の犠牲者を出し、三百万人余の日本国民が戦場で、本土空襲・広島、長崎への原爆投下で尊い命が奪われました。世界の列強に追いつき追い越せという国家的意志が、軍部と政治権力が結びつき、軍国主義を全国民に強制して、侵略戦争の破局へと突き進んでいった日本、そん
な過ちを二度と再び繰り返さないという思いが、永久不戦の誓いとして、「恒久平和主義」をもって「名誉ある地位を占めたい」と決意したのが、憲法前文の精神であります。
かってドイツで、ワイマール憲法のもとで台頭したナチスは、1933年、国会放火事件をデッチあげ、そして授権法(全権委任法)を強行して、一党独裁、ヒットラー独裁体制を敷いた。その結果、共産党・社会民主党などの反対政党を叩き潰し、あの悲惨な第二次世界大戦を引き起こしたのです。第一次世界大戦の教訓から、平和と民主主義を願うワイマール憲法は、斯くも無残に、狂人ヒットラーの手で葬られたのです。いま当に、狂人小泉にオーバーラップしているようです。先の大戦以来、日本が曲がりなりにも平和と繁栄を維持出来たのは、日米同盟のお蔭だとなどと云う馬鹿がいるが、それは日本国憲法のお蔭であるのです。この憲法をより忠実に、素直に遵守していけば、日本は世界でももっと素晴らしい国となっただろう。憲法は最高法規とされ、この憲法に違反する法令・詔勅は無効であり、更に改憲にあたっても、この憲法の原理に反する憲法は排除されるのです。故に、「イラク特措法」今回の「基本計画」はては「自衛隊法」も公明党の存在も全て憲法違反なのです。
また現行憲法がアメリカの押し付け憲法だと云うが、当時の日本政府の試案が、明治憲法の焼き直しであり、民主主議の確立と基本的人権の保障が不明確のため、基本理念と草案がGHQより提示され、日本政府が討議と修正ののち、これを決議したのである。
それは最初の試案よりもはるかに秀れたものであり、戦争によって購われた素晴らしい理念が、その前文に格調高く盛り込まれたことを付記しておきます。