このたびイラクでの米英等外国軍隊の撤退の位置づけをめぐり、建設的な議論をすることができうれしく思います。その点で、AK様やハート・オブ・ゴールド様からのご意見は、私の視野を広げてくださる点で参考になります。
なお、米英等外国軍がいて、どうしてますます治安が悪化・実質戦闘状態(米軍筋も、国連筋も認める)なのか、今後どうすればよいかについての提案をイラク戦争欄に12.9づけで掲載いただきました。ここでは再論はしません。
ただ、赤嶺質問の微かな意義として、小泉氏を始めとする従米・自衛隊派遣容認派は、自分の頭では事態解決の方法を考えられない思考停止状況にあることが、ほのかにわかった(アメリカ完全盲従の解決スキームのみを鸚鵡がえしする)点はご指摘の通りです。その点については、小泉氏はイラク特措法審議で解決済みと主張する、可能性もあります。しかし、会期末にアメリカの圧力で提出し、公明党が音頭とりをして会期を少し延長してこの法律は決められました。
また、その時の想定事態より悪化している今、そして自衛隊のイラク派遣を来週(03.12.15)から1年間行うと閣議決定した時点で、逆にどうしたらイラクの復興支援ができるのか、(軍事予算世界第2位の日本の)自衛隊はどういう役割をとるのか、を国内だけでなく国際社会へきちんと説明する責任が実は一層強まると思います。
派遣の真っ最中?の来年の参議院選挙を考えると「そもそも軍事にお金をかけられるほどの、労働者納税者にゆとりある生活状況か?」「今後イラクで日本はどんな解決の方向で、何をしてゆくのか」(万一の損害や交戦が生じたら)「何のために派遣したのか」等々論点にしなければならないことはいろいろです。国会での現状では、自民・公明は派兵推進、民主は国連枠組みができればPKO法をゆるめて派遣、共産は自衛隊派遣反対で国連枠組みができるまで米軍駐留容認、社民は日米安保堅持で運用の改善論の枠内ですが、米英の占領と自衛隊派遣反対です。(なんともはや・・・、大変な人たちを衆議院議員にえらんでしまったな)
今、派兵が決まった時点では、解決のプロセスをどうするか・日本は何をすべきか、を自主的に思考出来る政治家が必要と思います。それにしても、赤嶺氏の質問の拙劣さ、時間の浪費ぶりは、今後国会での審議に、やりきれない思いとなる実感は私だけでしょうか。