今回の選挙ですが、私は市議も県議も女性候補に投票しました。こう書けば、どの政党に投票がわかってしまうほど、共産党を除く日本の政党は女性の社会進出にまともに取り組んでいないのです。
わが兵庫区では、県議の定数は2、共産党と自民党で分け合いました。民主党の支援を受けたはずの公明党の候補は落ちました。民主党支持者の間の公明党アレルギーは強いようです。候補者は3人だけでした。
その一方で市議の定数6に対して、共産党と自民党と公明党は、それぞれ2人づつ候補を立ててましたが、共産党だけは当選はひとりだけになりました。候補をひとりに絞った民主党にさらわれたのです。
公明党の2人の候補の票の差は5640と5609と、わずか31で1%もありません。一方、共産党の2人の候補の票の差は、6055と3855で、約1.6倍になっています。共産党の2候補の票の合計を
2等分すれば4955で、なお民主党候補の得票4321より15%程上回っており、選挙の票の調整がうまく行なわれていないことを表わしています。
神戸空港に反対する、共産党、新社会党、青年自由党の3党からの兵庫区での当選者は、共産党のひとりだけになりました。
震災でより大きな被害を受けた隣りの長田区も同様で、共産党は市議の定数7に対して2人候補を立てたのですが、現職しか当選しませんでした。現職が7424票に対して新人が3186と、差がさらに開いて2倍以上になっており、選挙戦術のまずさが目立ちます。長田区の県議の定数は震災で人口が減ったので3から2へ減らされており、民主党と公明党で分け合ってます。定数減で割りを喰ったのは自民党の現職です。
神戸の旧市街地であるこの2区で新社会党も含めて無党派の当選はありませんでした。神戸空港に反対する勢力は2区の市議13のうち共産党の2議席だけです。また、市議、県議通じてこの2区で女性議員は共産党だけです。
『週刊金曜日』を読んでいると神戸で無党派が活躍しているかのような錯覚がありますが、それは経済的に比較的に裕福な東灘区の一部に見られるだけで、一般的なイメージとは違って実際には神戸という街の大部分は「ムラ」社会的なのです。空港賛成派の圧勝となりましたから、これから強力に神戸空港の建設が進められていくことでしょう。
落選した兵庫区の共産党の女性市議候補は、まだ三十代前半で、兵庫県の姫路の西の郡部の南光町の出身です。彼女が中学生だったころに、若干三十歳の共産党員の青年が町長選に出馬し、町政を私物化する一部勢力が推す候補をしりぞけて、みごと当選を果たしました。、保守派の種々の妨害を受けながらも、住民本位の町政が一般町民の支持を得て、現在五期目に入っています。
神戸で南光町のような住民本位の地方自治が実現できるように、票の増加が議席の増加に結びつくような公明党なみの選挙戦術が求められていると思います。