『さざ波通信』に関して、これが本当に共産党の現役党員によるものなのか、あるいは防衛上の問題はどうなのかという点で疑問がないではありませんが、全体を通して「真摯な姿勢」は十分に感じ取ることは出来ます。一方、その「真摯な姿勢」が故にこのホームページの果たす役割や行き先に大きな危惧も感じています。そうであるからこそ、熱心な活動家でもない単なる1人の共産党支持者の私が投稿しているわけです。
私の投稿に対する反論がありましたが、私が言いたい点はただ1点です。党内部での改革の努力を放棄しないで、粘り強く追求していってほしいということです。「党内からの自浄能力を期待することは『百年河清を待つ』」という認識なら(れんだいじさんは党外の人のようなのでそれはそれでかまいませんが)やはり党を離れて見守るか、新しい党派を築いていくべきではないかということです。
党内での討論の現実を吉野傍さんは嘆いていますが、確かにそうなのかもしれません。でもそれは外部に対してどうこうという問題ではなく、あくまでも内部での改革によってのみ解決されるのではないでしょうか。れんだいじさんの言う党指導部の分裂下での「分派的な戦い」、吉野傍さんの言うロシア革命時の状況と現在とは違うでしょう。吉野傍さんは現在の日本共産党が「討論の抑圧と異端者の行政的排除」の上に成り立っているという認識ですか?(私にはそうは思えない)
歴史の教訓に学ぶべきだとしたら、これまで党中央や個々の党員の多くが「統一と団結」という姿勢を原則的に保持していたからこそ現在の日本共産党があるのではないでしょうか。(多くの「社会主義国」が「崩壊」し、各国の共産主義政党やその運動が低迷している中、日本共産党の存在はきわめて重要だと思います)もし、「内部と外部の間での、真に生き生きとした討論」ということで、党内部の様々な主張(党中央批判)を公然と外部に出すことを認めていたら、現在の日本共産党はあり得ないでしょう。とっくに四分五裂状態になっていたと思います。
「共産党は、中がまったく見えなくてこわい」という感覚は共産党自身が作り出したものではなく権力の側によって作り出された側面が強いし、様々な攻撃のもとではある程度仕方がない面もあると思います。ただ、そういう状況下だからこそ党外に対して様々な党を知ってもらう活動が大切になるし、活発な内部討論をふまえた上での党大会等の公開も重要だと思います。そういう場での様々な方針上での生きた論議を実現していくべきだと思います。そういう点での共産党自身の努力は足りないし、今後ぜひとも改善していってほしいと思います。ただ、そのような内部の努力とそれを外部に持ち出すことは明確に違うでしょう。共産党の一支持者として、この『さざ波通信』がこれまでのあれこれの分派と同じ道を歩むことのないように願うばかりです。