私は共産党員の友人に言わせると思想右翼にして反戦平和主義者らしいのですが、長年に渡り選挙に際してはカンパにも応じ共産党に票を投じてきました。賛同できる趣旨であれば集会などにもでかけますが、共産主義とマルクス・レーニン主義はどう違うのかとかまではよく解りません。その私が共産党を支持するのは、賛同できない部分が多少はあるけれど多くの政策は評価できることと、そして何よりも、信じる思想に頑なによって立つ政党だと思っているからです。自民党などは党議拘束で賛成してるだけで利権あって思想の無い議員がぞろぞろいて党と言っていいのかとさえ思います。逆に共産党はよって立つ思想が優れているから支持できる政策も打ち出せると考えています。
さて私は、日本共産党は社会主義こそが社会をよくすることができるという思想を持っており、いつかは社会主義社会を建設するつもりであり、その移行は民主的に行なえると考えている、そう理解しています。また共産党政権も選挙の洗礼を受け、負ければ下野するのが基本であるという党の考えが何かに掲載されていたとも記憶しています。そこで思うのですが、選挙による社会主義への政体移行が可能でありまたその逆もあり得るとするなら、議会制民主主義の枠内での社会主義国家のあり方や移行の道筋というものを共産党はもっとリアルに提示すべきなのではないでしょうか。
ソ連・東欧・中国等の共産党政権の失敗を遅れた社会構造のためと言うのであれば、日本共産党こそがあるべき社会主義社会を探求し世に示す任務を負っていると考えます。ところが、例えば政権を取る場合、企業の国有化などが焦点になると思うのですが、よく言われる国有化企業の問題点は、どう克服するのか、また国有化の手段は株式を全て国が買い取るのかというようなことさえ不明です。これは私が浅学のために知らないだけなのでしょうか。
もし共産党がこのような活動にしっかりと取り組んでいないのなら、陳腐化した思想をいまだ信じているという批判に対する反撃のために、そしてよりましな選択としての共産党から、政治を託せる共産党に変わるために共産党は社会主義国家がどう優れているのか打ち出すべきではないのでしょうか。自分たちの理想とする社会をはっきり言わずに現実路線を進もうとしても、ソ連・中国等を例に引いた非難から逃げていると見えて仕方がありません。もっとうがった見方をすれば、条件さえそろえば最終的には多少の流血は覚悟の上で政権奪取をすればいいと本音では考えているので、当面はソフト路線に転換し政権に参画しようとしているという疑念も持てます。
実は私を右翼と断じた友人が長期入院中でこのような議論の相手がいません。疑念払拭のためにも皆さんからのご意見・批判をいただけると幸いです。