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「組織論・運動論」討論欄

樹々の緑さんへ

2009/3/30 人文学徒

    「やー、お懐かしい」と、ちょっと挨拶のつもりがすぐに討論になってしまい ましたね。
 僕の言いたかったことに大きな意図があったわけではありません。人の思想自 身は雲をつかむようで裁きにくいものだということと、言葉では全く別物となっ ている呼び名とは裏腹にその内実は紙一重の差であるもののその規定やましてそ れへの自分自身の対処などはどこまで行っても難しいことになるということな ど、そんなことを言いたかっただけです。僕自身も若い頃からずーっと悩み、そ の点から職業なども選んできた積もりだからつい、ということもありました。生 い立ちというのは恐ろしいものというのも実感です。
 僕は、ほぼ60年安保世代ですが、学生自治会はやっていません。大学院生協 議会からのいわゆる「活動家」です。だから、流行のように学生運動をやった人 々がどんどん抜けて行くのを見てきましたが、僕は「抜けられない職業を選ん だ」と言えましょうか。当時の実感としては「最も地味な職業」を選んで、続け てきた積もりです。その選択には間違いはなく、いろんな意味で幸せだったと考 えています。
 こういう問題は、それに悩むほどに人に優しくなれるものですね。この「優し さ」が、時々妻に笑われます。