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「組織論・運動論」討論欄

さざ波通信を読んで

2009/5/21 似非・池波正太郎 60代

小沢問題を切っ掛けに、知人がこのHPがあることを紹介してくれた。まず読んだ のは原仙作氏の三本の論文で、近日中の国会論戦の参考資料として引用される手 筈である。
ことの序でに、その他の論説も読ませていただいたが、20数年前に党を離れる 決断をした時のことがありありと蘇った。ありもしない「党内民主主義」を強要 され、地域の特色も忖度はされず、ただただ党中央の決定なるもので縛られ、そ の息苦しさは今も変わらない様相が透けて見える。
若い時、岩波翻訳本ではあったが「資本論」など一連の書籍を読みあさり、意気 軒昂として入党した夢は破られ、理論武装として押しつけられる数々の書籍の購 入、そしてその印税はいずこへ・・・・・。
こんなもやもやしている渦中に「田中金脈事件」が起き、それは党を挙げての非 難活動となった。「田中の金脈を問題とするなら、党内向け書籍の印税は党に帰 するべきであり、その極々一部を党に寄付したからといって、顕彰の対象とする のは如何」と疑問を発したが、「敵の思想に陥った」と罵倒され、妻ともども離 党届を出す羽目となった。

さても「小沢問題」、原氏の論説は科学的である。現象を切り取り、何をすべき か確りとその回答を出している。それに比し、現執行部は敵を見誤り、ただひた すら自民党の片棒を担いで「説明責任を果たせ」である。
これを称して「壊れたレコード」という。私は「原始共産社会」とすることばは 好きではないものの「原始共生社会」が古代縄文であると思う。三内丸山遺跡に は環濠の痕跡すらなく、同時代の大陸遺跡には環濠があるが、これは何を意味す るのだろうか、叶うなら原氏の論説を聞きたいものである。
古代縄文から一万数千年、我が国の人口はその頂を極め、いよいよ下り坂に差し かかった。その今を科学的に切り取らずして、何が科学的政党か、聞いて呆れ る。日本共産党は明らかに自公両党の補完勢力に堕した。
若い日の希望は、期待は何だったのか、資本論も読まず、人間の歴史すら定かで ない若い党員がいかに増えようとも、それは現執行部の「道具」と化すに違いな い。その「道具」たちは、組織に属することで何も解決しないことを早晩にも悟 る。然為ればもう一段の衰退が始まり、所属議員も衆参合わせて片手で足りるよ うになるだろう。
その昔、「大異を棄てて、大道につく」といわれたが、いまこそその道に立ち返 ることで、所属党員にも展望が見いだせると思うのは、夢物語なのだろうか。
因みに今の私は小沢政権を強く望んでる。それは原氏と同じく、その渦中にいた 経験を持つ小沢氏だからできることであり、修羅場を知らない、くちばしの黄色 い雑兵では官僚に袖にされるのみである。
例えは悪いが、泥棒を防ぐ手立ては泥棒に聞くのが最も正しく、もっといえば、 その泥棒に警備を任せることが最善の策である。