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「組織論・運動論」討論欄

山本進様、あらいぐまさま。

2005/05/5 人文学徒

 山本進様3月の名指しの投稿には、ずっと自宅に居なくてパソコンがままならず、返事無しで失礼しました。今回の以下の部分にお答えいたします。

「さて、私は、人文学徒さんが指摘したさつきさんの「民主集中制を破棄しなければならない理由」(さざ波通信)を読んで感心しました。これは党規約を苦心して読んだ力作だと思っています。
 民主集中制であるから、党は独裁性をもってもよいというのであれば、私も民主集中制を即破棄したほうがよいと思います。
 しかし、私は党は民主性と科学性(科学的社会主義といってもよい)を組織原則としており、科学的社会主義にもとづいて民主的な組織原則とするから、原則として「民主集中制」を組織原則としてよいのだと思っているのです。
 しかし、その実際の運用は、さつきさんが指摘したように、とても独裁的だなと感じる部分が確かにあると思います。さつきさんが丁寧に党規約を指摘したように、いたるところで党員(とくに下部党員)の表現の自由を規制しているなと思いました。これで党は、ほんとうに基本的人権の中核である表現の自由を守ろうとしているか、「国民が主人公」の政治がほんとうに実現するのか、きわめて疑問であると言わざるを得ないと思っています。
 けれども、私は、今の党の民主性と科学性が即実現できないことも自覚する必要があると思っています。地道にやるしかないのです。しかもそんなに肩肘張らないで、自分できるマイペースで、自分の生活も楽しみながら、やっていこうと思っています。」

 ここに見られる民主集中制への考え方は言ってみるならば「原則賛成、現行運用実態反対」ということですね。過去にある哲学者が、「民主集中制は党内下部の努力で勝ち取っていくべきもの」と言われたその「苦心の作」にちょっと似ています。僕はといえばこの意見にも反対です。その内容も、もうここに書いたつもりです。昨9月16日組織論運動論欄に書いた「日本共産党の惨状の本質にかかわって」です。

 組織論運動論3月30日あらいぐまさん。ご質問に関わる僕の見解は上記「惨状の本質」をごらんください。そこに書いたような実態から「幹部が己の保身のために古い理論によってなした数々の罪状を清算できないから、そして民主集中制によって下部がそうさせることもできないから、このままではジリ貧になるしかないというのが党の現状である」というものです。なお、改革方向については、同10月25日党員欄「日本共産党の全体像をこんなふうに変えてみたい」で書いたつもりです。ご意見をお聞かせくだされば嬉しいです。