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一般投稿欄

「日本に福祉国家を」さんへ

2009/3/2 人文学徒

 次の四つの貴稿に関わって、取り急ぎの応答です。12/11組織の現状 と根本的要因、12/19理論的停滞の考察、1/5友寄文章への批判的検討、 2/1全労連について、以上です。これらを僕なりにまとめさせていただくとす れば、貴方の問題意識は、このように捉えさせて頂きました。

 情勢がら「蟹工船」やマルクスが新たに注目され始めて、日本共産党も一 定注目されているようだ。が、日本共産党や、労働運動・全労連は、その関連組 織の青年層を全く捉え損ねている。その一因として、自由な党内論争を許さない 党運営が、党の理論的停滞を引き起こしていると考える。70年代後半の田口・ 不破論争以来、党内異論にも党全体への発言の機会を与えるという形の公開論争 は途絶えてしまった。80年代には党内のネオマルクス主義潮流への弾圧があっ た。最近でも、ケインズに対する木で鼻をくくったような赤旗の批判論文に見え るように、完全雇用など資本主義の範囲での改良の姿などは全く見えてこない。 中国共産党を高く評価しすぎているのも、国民の常識と乖離していて、大いに気 になるところである。これらの諸問題にメスを入れつつ、今の情勢柄、連合と全 労連の対立という現状打開への議論もおおいに期待したい。

 申し遅れましたが、僕は03年11月15日の「組織論・運動論」に投稿 して以来ここに書き続けてきた「人文学徒」と申します。去年は別のブログ投稿 が忙しく、ここへの登場がかってなく少なくなってしまいました。その間も、こ この投稿には目を通してはいます。貴方と同じ原仙作さんの愛読者でして、貴方 へのこの投稿も、彼の薦めによるものです。この点につきましては、「組織論・ 運動論」欄、2月20日原さんの投稿をご覧下さい。

 さて、日本共産党への僕の問題意識は次の二つに集約されます。一つは 「民主集中制」、もう一つは「哲学的客観主義」です。ここへの拙稿もほとん ど、この二つに焦点を合わせてきたかと思います。人間史における主体的契機の 理解が浅く、その哲学の実質は待機主義・機械論と言っても良いほどに一面的で あり、そういう理論でもって民主集中制の党運営を強いてきたから、世界的に共 産党が破綻を来したと見ています。上に要約させて頂いたあなたの諸問題提起 も、実はこの二つが絡み合った根本的欠陥が背景として働いているのではないか と、僕は考えています。貴方の問題提起への討論として、後先になりますが次の 二つの拙稿を意見として提出したいと思いました。一つは理論政策欄05年1月 1日の「日本共産党の客観主義哲学について」、もう一つは、同欄06年10月 27日の「マルクス主義解釈史における最大欠陥・客観主義について」です。ど うか、ご意見をお聞かせ下さい。

 なお、古い画面への移行はこのようにやります。各欄の画面を出すと、そ の左上に古い年月が出てきます。その年月をクリックするとその欄の当該年月投 稿の目次がでてきますので、そこで該当原稿題名をクリックして下さい。よろし くお願いいたします。