日本共産党の党員同志の皆さん、もうすぐ7中総が開催され、第22回党大会に向けた決議案が発表されます。この決議案はほぼ間違いなく、この間の不破指導部の右傾化路線を全面的に正当化し、その路線のいっそうの推進をうたうものとなるでしょう。
不破委員長が実質的に最高指導者になった第21回党大会以降、日本共産党の路線は、現状の枠組みの中での部分的改革の積み重ねという改良主義の路線を明確に志向するようになりました。とりわけ、98年参院選において劇的な躍進を遂げたことで、不破委員長は、彼がおそらくは前々から暖めていた「現実主義」路線を一気に押し進めはじめました。
第21回党大会決定は、今から見れば、現在の右傾化路線の萌芽をたしかに含んでいました。「資本主義の枠内での民主主義的改革」を前面に押し出したことや、また、自衛隊と9条解釈をめぐって、第20回党大会の決定を引き継ぐかのようにふりをしながら、常備軍という概念をあえて強調したことなどです。しかしながら、この時点では、不破指導部はまだ、それまでの路線をきっぱりと明確に右転換する決断がついておらず、第21回党大会決定は、その点で曖昧さを残すものとなっています。
第22回党大会決議案は、こうした曖昧さを払拭し、より明確に改良主義の路線を確立するものとなるでしょう。この間の不破指導部のすさまじいばかりの右転換にもかかわらず、大多数の党員は、これまでの路線と変わらないのだと自分に言い聞かせることで自分を慰め、不破路線を唯々諾々と受け入れてきました。また、最近、『月刊現代』に手記を発表した金子広美氏をはじめとする右派党員および元党員は、不破路線の右転換を積極的に支持し、それをいっそう右傾化させるために陰に陽に画策しています。また、左派系の党員ですら、その中心部分はこの間の裏切り的右傾化路線に対して沈黙を守るか、あるいはそれを曖昧な形で支持しています。
今や日本共産党は重大な岐路に立たされています。この歴史的時期において、自己保身のために沈黙を守ったり、自らの政治的臆病さの裏返しである楽観主義にもとづいて、粛々と与えられた課題をこなすという立場にとどまることは、もはや許されません。
決議案が発表されたなら、全党討論に積極的に参加し、その決議案およびこれまでの党指導部の路線を厳しく批判することが必要です。また支部の討議にも積極的に参加し、代議員選挙に積極的に立候補して、できるだけ上級の党会議に参加し、党指導部の路線をきっぱりと批判する発言を行なうべきです。
私たちは、この重大な時期において、すべての良心的党員が、悔いを残さぬよう全力を挙げて不破指導部の路線に対する闘いを遂行することを心から訴えます。日本共産党の未来は、こうした党員の自覚的努力にかかっています。ともに闘いましょう。