『さざ波通信』第15号

 少し遅くなりましたが、第15号をお送りします。
 当初、決議案が発表されてから、その決議案を検討する論文を載せて発行する予定でしたが、決議案の問題以外に論じるべき問題がかなりあったので、あえて、決議案発表前に第15号を出すことにしました。
 メイン論文は3本です。1本目は、11月に開かれる第22回党大会を前にして、党員に対して向けて出した短いアピールです。数日後に発表されるであろう大会決議案の全党討議に積極的に参加し、できるだけ上級の党会議に出席して、不破路線を批判するよう訴えています。
 2本目は、『月刊全労連』8月号に掲載された渡辺治氏の総選挙総括論文を批判的に検討した論文です。渡辺論文は、今回の総選挙について、共産党指導部の路線に対する批判を全面的に回避した総括を行なっています。そのため、総選挙総括自体が表層的になり、渡辺氏本来の切れも深みもないものとなっています。
 3本目は、新日和見主事件を論じた油井喜夫氏による著作の第2弾『虚構』(社会評論社)に対する書評です。書評は、新日和見主義事件をでっち上げた党指導部の手法と体質に対する油井氏の批判に共感を示しながらも、油井氏が現在の不破路線に対しまったく無批判である点を批判しています。
 雑録論文は2本。1本目は、8月27日に行なわれた不破委員長と小沢一郎自由党党首との対談を取り上げ批判したものです。2本目は、『月刊現代』10月号に掲載された金子満広氏の二男の手記を取り上げ批判したものです。
 今月の20日ごろには、大会決議案が発表されるはずですが、この決議案については、今月末にでも号外を出して取り上げる予定です。

『さざ波通信』編集部

目 次

  1. 党大会を2ヵ月後に控えて、党員の皆さんに訴えます
  2. 政治的配慮と後退の産物
    ――2000年総選挙総括をめぐる渡辺治論文への批判
  3. 新日和見主義事件の理論的切開を
    ――書評:『虚構―日本共産党の闇の事件―』
  4. 雑録
    1. 雑録1―外交と自衛隊問題をめぐるさらなる混迷――不破・小沢対談批判
    2. 雑録2―党幹部の息子による総選挙敗因分析

(00/9/17発行)

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