司会 では次に、投稿欄についてですが。最初、問題別討論欄はなく、「党員専用討論欄」と「一般討論欄」だけでした。その後、「日の丸・君が代」問題が起きたので、「日の丸・君が代」問題特設討論欄を設けました。さらにその後、トップページのリニューアルをしたときに、「問題別討論欄」を設けました。
A 「問題別討論欄」をつくろうという話になったとき、それをつくると「党員専用討論欄」や「一般投稿欄」が一種のサブ討論欄のようなものになるのではないかと危惧されましたが、意外に、「問題別討論欄」設置後も、「党員専用討論欄」にも「一般投稿欄」にもぞくぞくと投稿が来て、驚いています。
また現在、ほぼ毎日、投稿が来ており、その意見内容も、『さざ波通信』に近いものから、党中央を支持するもの、もっと右から意見を述べるものまで、非常に多岐にわたっています。さらに、何人かの常連さんもついて、かなり安定的に討論欄が更新される状態になっています。いつも投稿してくださっている常連の方には、ここで改めてお礼を申し上げます。
C 念のため、簡単に数字を挙げておきますと、この半年間で投稿が222通(74人)、うち党員から101通(22人)来ています。党員の投稿数は確かにまだまだ少ないですが、非党員の投稿者の中に元党員の方がかなりいらっしゃいますので、それもあわせて考えると、けっこういい線をいっているのではないでしょうか。投稿数自体も最初の3ヶ月間あまり(5月末まで)で89通だったのに対し、その後の3ヶ月間(8月29日現在)では133通に伸びています。1人の平均投稿回数は3.0回。しかし、実際には1度投稿したっきりという人も結構いるし、れんだいじさんや吉野傍さんのように、1人で20~30回も投稿してくれる人もいるし、その点はまちまちですね。
B そうですか。実は、投稿として掲載されなかった非公開メッセージを集約してみたんですが、人数でいくと、ちょうど投稿者の半分になります。そのうちの3分の1が党員ですから、傾向としては公開投稿も非公開メッセージも同じと考えていいでしょう。『さざ波通信』のアクセス数が一定数維持してきているのは、やはり討論欄での真摯な討論があるからだと思います。ほぼ毎日更新している状態ですが、この種の政治的サイトとしては優秀な部類に入るでしょうね。
A 私の知り合いにも、投稿欄が楽しみで毎日アクセスしているという人がいます。投稿欄が充実してきたことが、何よりです。
B ただ、管理者側の仕事の都合で編集の時間がとれずに、投稿があってもアップするのが1日~2日遅れたりすることもあって、その点は投稿された方や毎日アクセスされている方に申し訳ないなと思っています。
司会 投稿の中身についてはどうでしょうか?
A 討論欄は最近、さまざまなテーマでかなり高度で広範な議論がなされていて、私にとっても非常に勉強になります。とりわけ、げじげじさんと批判的党員との間で闘わされている民主集中制をめぐる議論、「党員専用討論欄」で行なわれている、共産党の「特殊な党員統合力」をめぐる討論などです。また、「日の丸・君が代」問題について数多く寄せられている意見や、憲法9条や党の歴史をめぐる問題提起など、考えさせられる内容が多いです。
その一方で、共産党の最近の右傾化路線を支持する投稿やメッセージもかなり目に付きました。これは、現役の党員よりもむしろ元党員や非党員の投稿に多くて、現在の共産党指導部の路線というものが、けっして党の周囲から浮いているのではなく、こういう身近な世論に支えられているのだな、と改めて実感しました。それだけにいっそう、左から批判を加える現役党員によるこのサイトの意義は大きいと思っています。
C それから、健全で同志的かつ批判的な意見も多数見られますね。これまで共産党内では批判的意見は検討の対象にすらなかなかならないという経験しかしてこなかった党員にとって、建設的な批判的意見というのは新鮮なものだと思います。
B 同感ですね。開設時には、いやなメール・投稿も相当来るんじゃないかとある程度の覚悟をしていましたが、そういうものはほとんどなく、毎日どんな投稿がくるか楽しみにしています。
現在、一番気になっていることがやはり党の青年問題なんですが、この問題について今後、もっと若い方を含めて議論が広がればいいなと考えています。
A この討論欄では、自分の年代を自己申告する形をとっていますが、世代を越えた討論が広がっており、それが非常に新鮮です。20代、30代、40代、50代の方が、それぞれの世代的経験をふまえて、共通の問題についてさまざまな観点から論じあっており、非常に興味深いですね。
C それと、共産党の地方議員の方から投稿が来たのは、うれしい驚きでした。国会議員レベルでは自分のホームページを作っている共産党議員はいないようですが、地方議員ならけっこう自前のホームページをつくっておられるので、インターネットを日ごろ利用している地方議員の方から投稿が来てもおかしくはないのですが、やはり立場を考えると、非常に勇気のいる行為だったと思います。非常に励まされる思いでした。
司会 没にした投稿もいくつかあったと思いますが?
A 来た投稿は、『さざ波通信』に批判的なものも含めてできるだけ掲載しようと思っていますが、なかには、論旨不明のものや、『さざ波通信』に反感を持っているのはわかるが、短くて投稿の体裁をなしていないようなもの、非常にふざけた書き方をしているものもたまにあり、そういうものは没にしたことがあります。没にする場合は、編集部の中で話し合って決定しています。
B そうですね。誰かがボツだと言っても結局掲載した場合もありますし、掲載を見合わせたりボツにした場合でも、できるだけ「お知らせ」で触れるなどしていますから、その姿勢は読者の方にもよく理解いただけてるのではないでしょうか。