しかし、以上のような「なし崩し的」転換にもかかわらず、いまだに「4党合意」に対する共産党中央としての姿勢は明確ではない。しかも、今なお国労内の革同(主流派)は、「4党合意」推進の立場で張り切ってがんばっている。「4党合意」が、全動労の言うように「不当労働行為を不問にしており、解雇撤回でも名誉回復にもならない」のならば、そのようなものの受け入れを、数を力に強行しようとしている国労中執内の党員の立場は、労働者の根本的な階級的利益を裏切っていることになる。自らの党のメンバーが、戦後労働運動史上、最も重大な闘争の最も重大な局面において、労働者の階級的利益を裏切る行為を積極的に推進している事態をそのまま放置してよいのか?
それとも、外部には、あたかも共産党が「4党合意」に批判的であるかのような印象だけを与えておいて、実質的には大衆組織の幹部を担っている党員が「4党合意」受け入れを推進するのを黙認しようというのか? そのことによって、自らの手を汚すことなく、屈服のレールに乗ろうというのか?
だが、すでに革同組合員のもろもろの行動を通して、全労連国鉄闘争本部長の5・30談話を通して、この問題における共産党中央の権威は地に落ちている。名誉を回復するためには、今後の闘争において、最も断固とした姿勢を示し、「4党合意」反対の闘いを精力的に担うしかない。中途半端な印象づけなどは、何の役にも立たない。
国労内の力関係を決定するうえで、したがってまた、国鉄闘争の命運を決定するうえで、今や共産党中央がどのような姿勢や指導方針をとるのかが、事態を左右する決定的な重要性を帯びている。臨時大会はいずれ再開されるだろう。そのときに、党員が一丸になって「4党合意」に反対するならば、全面屈服という最悪の結末を避けることができる。今こそ、「4党合意」反対の旗幟を党として鮮明にすべきときである。そして、党内のすべての党員は、「4党合意」反対の姿勢を明確にするよう党中央に迫ろう。