8日、米英によるアフガニスタンへの軍事攻撃の開始という事態を受けて、日本共産党の志位委員長は、「アメリカの軍事攻撃開始について」という見解を発表した。
このコメントは、3点にわたっており、第一に軍事攻撃開始への憂慮、第二に「法の裁き」という我が党の立場、第三に日本の対応についてである。しかし、このコメントのどこをみても、軍事攻撃そのものに対する糾弾・抗議、また日本の戦争協力に断固反対するという立場が示されていない。これは、「いわずとも自明である」とか、「これまでに述べてきた」から、というような問題ではなく、いま、このときに、もっとも大きな声で呼びかけなければならないものである。
また一読してわかるように、この志位コメントは政府官僚のような評論(「注目される」「残念に思う」「懸念をもつ」)と、やや及び腰の姿勢(「性急な軍事力」「情勢の推移を見極め」「審議もなしにただ急ぐ」「安易なやり方で」など)で貫かれている。
政府与党(およびいくつかの野党)は、米英の軍事攻撃への実質参加を突破口として、戦後50余年にわたって誰もがなしえなかった「戦争できる国」づくりを一気に進めようとしている。日本共産党は、戦前、生命をかけて侵略戦争に反対した唯一の党であり、また戦後は日米軍事同盟の解消を一貫して訴えつづけてきた政党である。いまこそ、我が党とその党員は、その存在意義を発揮するべきときである。(K・M編集部員)