また発行が遅れましたが、『さざ波通信』の第19号をお届けします。
今号のメイン論文は、上田耕一郎氏の『経済』論文「21世紀を『平和の世紀』に――日本共産党第22回大会決議に寄せて」を批判的に検討した論文です。この論文は、憲法9条論と帝国主義論を機軸に現代の戦争と常備軍の問題を論じながら、決議における「自衛隊活用論」を説明する部分になるやいなや、憲法9条論も帝国主義論も姿を消すという構造的欠陥を持っています。
雑録論文は4つです。1つ目は「国労新三役の共産党本部訪問」で、1月の戒厳続開大会で選出された国労新三役および上村隆志が共産党本部を訪問したときの模様を報じた『しんぶん赤旗』記事を取り上げています。
2つ目は「消費税問題をめぐる共産党指導部のジグザグ」で、今年の3月以降、共産党指導部が再び消費税減税を当面する政策上の焦点に据えたことを取り上げています。
3つ目は「是々非々論で石原都政を論じる『東京民報』」で、差し迫る東京都議選を前にして日本共産党東京都委員会が発行した『東京民報』3・4月号外における石原都政評価を取り上げています。
4つ目は「機密費廃止の旗を降ろした共産党」で、機密費問題が発生した当初は機密費の廃止を主張していた共産党が、3月15日の正式見解発表で機密費そのものの容認に転じたことを取り上げています。
次号は、4月末に発行する予定です。