第22回党大会決議と上田論文

はじめに

 雑誌『経済』の2001年2月号と3月号に、上田耕一郎副委員長の論文「21世紀を『平和の世紀』に――日本共産党第22回大会決議に寄せて」が掲載されている。これは、副題に示されているように、昨年のわが党の第22回大会決議における自衛隊政策を解説し正当化することを目的としたものである。
 本稿では、この論文を取り上げて、そのいくつかのポイントとなる主張を吟味するとともに、大会決議の正当化にそれが成功しているかどうかを批判的に検証する。なお、本稿執筆時点では、この論文を拡充した上田氏の最新著作『戦争・憲法と常備軍』を入手していないので、この著作についてはいずれ別途検討することとしたい。

『さざ波通信』編集部

目  次

  1. 社会党の「非武装中立」論に対する無視
  2. 憲法9条は「常備軍」のみを禁止しているのか?
  3. 憲法9条は日本国民から「即座に全面的支持」を受けたか?
  4. 改憲策動と集団的自衛権
  5. 現代の戦争と帝国主義
  6. 自衛隊活用論の苦しい正当化

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