国鉄が分割・民営化されて14年、新会社に不採用になった国労・全動労の国鉄労働者1047名を中心に、政府とJRによるさまざまな差別や不当労働行為に対し、粘り強い英雄的な闘争が繰り広げられてきました。しかし、5月30日に発表された与党3党と社民党による「4党合意」(JRに法的責任なしと認めたうえで雇用の回復などの問題解決を図るという内容)をめぐって、国鉄闘争は重大な岐路に立たされています。
国鉄労働組合(国労)の中央執行委員会は、この「4党合意」を受け入れることをただちに決定し、7月1日にその承認を正式決定する臨時大会を強行開催しました。この臨時大会は、「4党合意」に反発する闘争団およびその支援グループの必死の抵抗によって一時休会を余儀なくされましたが、情勢はまったく予断を許さないものです。
こうした重大な局面にあって、国労内の共産党員と共産党中央の立場が鋭く問われています。私たちは、この論文において、共産党の果たした役割を批判的に検証するとともに、今後の課題について簡単に述べたいと思います。