解体か再生か―岐路に立つ民青同盟

はじめに

 昨年12月1日から4日にかけて、日本民主青年同盟(以下、民青同盟)は第28回全国大会を開き、最終日の4日、大会議案を全会一致で採択した。
 民青の今大会の特徴は、第1に共産党が重大な転機を迎えた第22回党大会と開催がほぼ重なったことである。より正確には、民青大会は共産党大会より2週間遅れて議案が出され、10日ほど遅れて大会決議が採択された。
 第2の特徴は、党や民青における青年学生分野の「広大な空白」問題が、さらに危機的に進行するなかで開催されたことである。「党と革命運動の現在と未来にとっての全党的急務」(「日本共産党第19回大会決議」;90年)として党が規定してからすでに10年が経過している。
 今回の大会決定は、これまでにもまして、国際情勢論の欠如や、共産党の誤った方針の機械的踏襲(消費税問題における要求の後退など)、課題の機械的羅列などの問題が見られるが、本稿では、「大会決議」「大会報告」「結語」から、組織実態や具体的な方針提起の問題にしぼって、現在の党と民青の直面する問題を論じたい。

『さざ波通信』編集部

目  次

  1. 民主主義の看板が泣いている
    (1)決議案は、既定方針なのか?
    (2)総括の欠落と観念論の横行
    (3)過保護的な行動提起
  2. 岐路に立つ民青同盟
  3. さいごに――解体か再生か

←前のページ もくじ 次のページ→

このページの先頭へ